金色夜叉を演じて

先月、紙芝居『金色夜叉』サワジロウ/脚本・絵(雲母書房)をやる機会がありました。

大人(60~70歳代か)の集まりです。デイサービスと少し違って、物語をがっちり楽しめるお客様だから、あんまり子どもっぽいのは良くないと言われていたので、かねてから念願の『金色夜叉』を借りて使うことにしました。

 1枚目で大体のあらすじを語ってから、「それでははじまりはじまり・・・」という形でやっていくという構造に驚きました。ここで拍手が起きますし、期待が膨らみます。
 美しいお宮さんと青年と、富豪と、年よりが一人。4人の声の使い分けに神経を使います。ト書きは漢字が多いし、全体が古風な文章なので、とちらぬように、滑舌よく、分かり易いように文節を注意して息継ぎをしながらの語りになります。
 演じながらお客様の様子を見ると、しっかりついてきている様子でした。ときどき「あやっ」「ふっ」と声が出るのが聞こえました。後で感想を伝え聞いたのですが、お客様はたいへん満足されたようでした。 『にいがたたべものクイズかみしばい』もやったり、レクリエーションがうまい会員さんが間にはいったりしたせいか、会場がなごやかになっていて、そんなことにも助けられました。

脚本・絵・お客さま、と3カ所に順番に目を走らせながらの実演なので、とても忙しかったです。途中、茶色いコート姿の青年が隠れる場所で抜きを止める部分があるのですが、なんとかトチらないようにと、気持ちはかなりあせりました。
紙芝居は「途中で止めて」という演出があるものが多いのですが、そのあとの部分のセリフが、一つ前のカードの裏に書いてあれば助かるのです。すでに全部抜いてあるので、手元に全部見えている訳ですから。でも、そうでない場合は、舞台の後ろにちょっと身体を動かして、画面の裏をのぞきこまなくてはなりません。私とは違うやり方で演じる人が多いのかな、と、ちょっと不安になることもあります。
 

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