2種類のサポート。大人と子ども。

隙間に、いろいろな催しに参加させてもらいました。学ぶことも多くて助かります。

●ひと月ほど前に、出前講座をやりました。
地域の病院ボランティアさんが地域で紙芝居をするための説明です。
いつものように受講生人数分位の紙芝居と、舞台一式と、「ここからはじめる紙芝居」の冊子とを持ち込んで説明と体験です。
 仕事が終わってからもこのように学ぼうという、草の根のようなたくましい方々を前にして、受講された方が明るく無理なくさりげなく始められるように考えていきました。施設入所者の方が自分で紙芝居をやって楽しむという事例も説明しました。これでよかったかな、と、自分では思っています。
 新潟かみしばいクラブの定例会では、私のやることは当月の予定の一部として会員さんに説明していますが、「これからは自分たちのようなサークルの人間を呼ぶのでなく、地域の人が地域で普通に紙芝居をやるのが当たり前になるような気がする」・・・つまりは、依頼が減っていくことになるだろうと言ったつもりです。紙芝居が地に根を下ろしつつあり、それは喜ばしいことなのでしょう。
 会員さんにはことあるたびに「自分で実演場所を開拓して構わないこと。そんなふうにしてやったら、簡単でいいので会に報告して、みんながわかるようにすること」とお願いしています。


● 学校のサマースクールに行きました。
去年の子ども手づくり紙芝居事業に関係した方のお声かけで参加させていただくことができました。1枚の、自分の好きな絵を描く子どものサポートをするのですが、これもまた、多くのことを学ぶことができました。
 絵の指導が、学校で、どのようにされているのかうっすらと理解し、子どもが絵を描くことに対してどのような思いを持っているのかも肌で感じました。ブログに書くと来年から警戒されて要請が来ないかも知れませんが、書いておきたいことがあります。方法としては、なるべく膝を折り、子どもよりも目線を低くして絵を見て、子どもの思いを聞き取ることに集中しました。
 「おもしろい、たのしい」とキャーキャー言ってくれた女の子には「楽しいということは脳の細胞が増えるんだよ。それはコンクールに入るとかどうとかということよりも、ずっと大切なこと」と言っておきました。
 「絵の具を混ぜると色が濁る」と思っている子どもが多いようです。チューブそのままを使うのには驚きました。絵の具の並びを説明して、近くに並んでいる絵の具を混ぜると濁らない、と私は説明したりしましたが、そういうこと関係なくいろいろやってみるのが子どもの絵だと思う。絵手紙をしている当会のSさんがやはり「混ぜると濁る」とおっしゃっていたので、いつからかそういうのが主流になったのだろうか。「混ぜたいんだよ!」と必死に声に出す子どももいて、「先生がいいっていった(こういう時は先生風を吹かせる)から、どんどん混ぜていいとお家の人に言いな」と、こちらもわめいてしまいました。
 もう一人、絵を見ているうちに、心の大切なところに近づけたと思う子どもがいます。わずか数時間の関りでも寄り添えてよかったと思っています。でもプライバシーに関るので書けません。また、来年会えればと思っています。

 お声かけいただいたのが実施直前だったので、あわてて本をジュンク堂で1冊買い、家にあった本を飛ばし読みして(以前一応全部読んである)臨みました。高校授業に入った時は、「保育士検定・保育検定」に限定して本を探したので、美術関係までは広げなかったのです。ジュンク堂の地下の教育関係書架は充実していて探しやすい、と思っていましたし、線も引くだろうし買うことにしました。
 スクールが終わって数日後、時間があったのでほんぽーとに行って探したら、わりと良い本が見つかりました。でも、作者名順に並んでいたり、一つの分野が細かく分かれていて、結果として美術教育本がバラバラにちらばっています。他の方は慣れているのかもしれないけれど、私にとっては探すのが大変だった。美術教育で一くくりになると助かると思った半面、分野違いの児童文化の本も見つけ、口演童話とストーリーテリングが別々に説明されているのを読んでびっくり。これは後でよく考えて書けたら書こうと思います。
『図工 子どもと素材が奏でる造形』坂田正則/著(国土社)
『アート教育を学ぶ人のために』村田利裕 他/編(世界思想社)
『子どもの文化を学ぶ人のために』川端有子 他/編(世界思想社)
『子どもの絵 よさをよみとる100事例』石川秀也/著(ジアーズ教育新社)



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