『紙芝居の世界』

前のページ「児童図書研究室の本」のリストを眺めていたら、紙芝居関係で新しい本が入っていたのに気づきました。

『紙芝居の世界』 船木和明・安藤理加/編集  メディアパル/発行  昭和館/監修 です。

街頭紙芝居の黄金バットのうち、いくつかの話が、一枚一枚紹介されていました。大空社で複製し印刷されたものは図書館にありますが、間に何枚もの絵があったのですね。どうりで、どうも話が続かないと思っていました。
その他に、戦争中に作られた印刷紙芝居も、数点、脚本つきででていました。
紙芝居屋のおじさんの、ネタ(販売するお菓子)やお菓子箱の中身なども、写真ででています。レコード紙芝居の説明もありました。

確定申告にくっついて行って、長ーい待ち時間の間、これを読んでいたのですが、「黄金バットは不死身だ!」というタイトルの梅田佳声さんのコラムを読んで、くすくす笑ったりしていました。

昭和館という施設で監修されているので、きっとその施設に行けばいくつか見せてもらえるんじゃないかと思います。
60代以上でしょうか、街頭紙芝居に親しんだ人たちにはとても懐かしいのでしょう。劇画チックな濃い色合いと激しい動きの絵が、今の子どもたちにはどう受け取られるのでしょうか。戦隊もののテレビ番組を見ると、このくらいの濃い内容だから、意外とイケるかも。
でも、乙女チックなふんわり画風が好きな子、そう育ってきたお母さんやおばあちゃんたちは、拒否反応かも。
そういえば、街頭紙芝居に対する嫌悪感を、はっきり文章や講演で口にする先生方もいますよね。
でもね、戦争協力したのは街頭紙芝居だけじゃないんだよね、印刷紙芝居もそうだし、ほかのメディアもみんなそうだった。
それを、しっかり自分で認めないと、同じことを繰り返すんじゃないかと思います。美談に気をつけていかないとね。
梅田佳声さんのコラムを読むと、話がまっすぐ行きそうでありながら、常にどこかに突っ込んでるもんね。このテンポやこの語り口がすごくおもしろいよね。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 児童図書研究... 箕面手作り紙... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。