この日は一日オフに。
着物でふらりと遊びに行くのは1カ月ぶりかな。
檸檬の上布に、カヅラの帯を合わせてみた。
野村富造さんのロウケツ染めは色も線も力強い。
よく行く銀座「日月火」でお蕎麦のランチをとり…
向かったのは日本橋高島屋。
鈴田滋人さんや福田喜重さん、北村武資さんといった
人間国宝の作品展を楽しみ…。
ふと会場外の看板に目をやると、
こんな展示も。
主催は日本アートアクセサリー協会という団体で、
今年はウイーンに因んだテーマの作品展だそう。
モーツアルトの音楽や、シェーンブルン宮殿からインスピレーションを得た
ビーズアクセサリーは、ハイジュエリーも顔負けの豪華さだ。
また、帽子やランプシェードなどの、ファブリックにビーズをあしらった
作品も多数あり、ヨーロッパのエスプリにしばし浸る。
…と、離れたところからピアノ演奏と、男性のトークが。
20人くらいの女性ばかりの一団が、会場内に設置された小さな舞台を
取り巻いている。
軽妙な語り口、どこかで聞いたような…と、人の頭越しに声の主を探したら。
そこには「プリンス」がいた。
プリンスはプリンスでも、
(写真はイメージです)
「ニット界のプリンス」広瀬光治さんだ。
協会の会員か、教室の生徒を招いての企画なのだろうか。
他に、若いジュエリーデザイナーとフラワーデザイナー(いずれもメンズ)の
3名で、トークショーと作品解説を行っていた。
一般客との区別はないようなので、
(これはラッキー)と、後ろをくっついていく。
ニットとビーズでコラボした自身の作品の前で、
広瀬さんはこんな説明をしていた。
薄いピンクの糸に、淡水パールのような小さな白いビーズが、
規則的にお花のように編み込まれているフレンチスリーブだ。
「これはね、ちょっと手間がかかるのよ。
何グラム何メートルの糸で、何段編むからって計算をして、
糸にビーズを通してから編むの。
ちゃんと模様が揃うようにね」
…わー、それって、絣を合わせるのと同じ考え方なのかなぁ。
編み物の知識はまったくない私だが、
小指の先ほどもない小さなビーズを一つひとつ、
規則的に通していき、それを図面通りに編んでいくことのたいへんさは
容易に想像できる。
と思えば、隣の別の作品を指して、
「こっちはね、最初からスパンコールが縫い付けてある糸で
編むの。何も考えなくても勝手にキラキラ輝いてくれるのよ」
広瀬さんはとにかくトークが面白い。
「Aさん(フラワーデザイナーの方)、今、銀座でお教室しているんだって?」
(Aさん)「はい、最近は男性の方もいらっしゃるんです」
広瀬さん「そうなの! その方は…あの、ふつうの方でいらっしゃるの?」
演出だろうが、上目使いで囁くような声を出し、ギャラリーを笑わせる。
中学生のころから編み物を始め「もう40年」と言っていたから、
50代半ばと思われるが、
スラッと姿勢がよく、白のスタンドネックのトップス(もちろん自身の作品)を
スマートに着こなして、ボトムスも白系のスリムなパンツ。
そんな外見も含めて、「王子の本領」を間近で感じることができ
とてもトクした気分の一日だった。
銀座プランタン内のハーブティーのお店にてパチリ。
コメント一覧
神奈川絵美
むだかび
神奈川絵美
ルリ子
神奈川絵美
straycat
神奈川絵美
運動会の足袋
神奈川絵美
りら
神奈川絵美
神奈川絵美
神奈川絵美
やっぴー
かんなママ
ゆかりーな
最新の画像もっと見る
最近の「着物deオフタイム」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2009年
2008年
人気記事