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先方は気心の知れた人なので、
どちらかといえば遊びモードなコーデに。
十日町の紬に、絹裂織の半幅帯、翡翠?の帯飾り。
そして半衿はろうけつ染めを選んだ。
柄自体は、梅や菖蒲も描かれていて四季を問わないけれど、
色の感じは秋。
紅葉が見えるよう、何とか工夫して。
この半衿と着物の組み合わせは、実際にお会いする人からは好評で
この日も行く先々で、褒めていただけた。
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何だか双六みたいですが
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単衣の時期に入ってからの、ワタシなりの「秋コーデ」の変遷。
まあ、行きつ戻りつといった感じでしょうか。
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仕事の前に、川崎区の化粧品店「樹音」さんを訪れた。
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加賀まりこばりの白魔神でスミマセン
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店内はハロウィンの飾りで賑やかに。
こちらの店長は…
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(これは数か月前の写真ですが)もう10年以上前からの
知り合いで
私が着物を着始めてからは、
いいわねえ、いつもステキねと、会うたびに褒めてくださる。
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ご自身も、お母さまから譲られた着物がたくさんあるのだけど
何しろ繁盛店の店長として数十年、
そうそう着物を着る機会もない。
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今、そのたくさんの着物は、最近ご結婚されたお嬢さんに譲っているという。
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-今度、何か一枚誂えてあげようと思って…。何がいいと思う?
色無地はもう持っているのだけど-
わあ、いいですねぇ。
ならばお友達の結婚式に着て行ける訪問着はどうでしょう?
…着物の誂えの話になると、とたんにアドレナリンが上がるワタシ。
聞けば店長、私のブログやフェイスブックを見て、
これはと思った写真を、お嬢様にも見せながら、相談しているそう。
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よく言っているのよ」
私の着物なんて、礼装は少なくカジュアルなものがほとんどだけど、
でもそんな風に、参考にしていただけるのは嬉しいし、
母娘であれがいい、これがいいと、誂える着物のことで話が弾んでいるのを
想像すると、こちらまでほっこり、嬉しくなる。
私も成人式の誂えのとき、この嬉しさを自分のこととして
ちゃんと味わっておけば良かったのに。
あのときは、着物の良さや誂えの有難さなどほとんど感じることなく、
母娘で喜びを分かち合った、という実感も、正直なかった。
せめてこうして、今の自分を知人、友人の参考にしてもらって、
こちらも喜びのおすそ分けをいただけたら、そんな寂しさも薄れるだろうか。
お嬢様の着物、素敵な一枚になるといいなあ。