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小倉貞右さんの、しあわせ色の附け下げにアカンサスの帯は、
正月2日と同じ取り合わせ。
帯締めのみチェンジ。
ピンクと緑を基調にした多色遣いで春らしく、
とても気に入っているけれど・・・。
ご一緒した姐さんや着物友達とも話したけれど、
このコーデなら、
黒などのもっと濃い色の方が、断然よかったなぁ
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後ろはこんな感じ。
色数は少なくすっきりしているが、
豊かなデザイン性と紫色が主張しているようで、
この日もいろいろな方からお褒めの言葉をいただいた。
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さて、この日のテーマは「伝統芸能を楽しむ」。
矢来能楽堂という小さいながらも歴史を感じさせる場所で、
お能、長唄、箏曲、新内、日本舞踊を鑑賞した。
今回のお能は観世流。先月観た金春流とはだいぶ印象が違い、
動きが大きく、良い意味で賑やかだった。
「亀井広忠さんの大鼓はとてもいいわよ」
隣に座った方が開演前に教えてくださった通り、
とてもダイナミックで声もよく響き、聴き惚れてしまった。
こういう楽しみ方もあるんだなあ・・・、お能(観賞)ビギナーとしては
また新鮮な驚きが。
もう一つ、印象的だったのが「お箏」。
「落葉の踊り」という曲で、通常の1.5倍くらいありそうな箏が
まろやかな低音を奏でていた。
ネットで調べたところ、17弦か20弦のようだが(通常は13弦)、
遠くからだったのでよくわからない。
秋の曲だから、という訳ではないだろうが、
落ち着いた、そして少し寂しそうな風情を醸し出していたと思う。
大鼓も箏も、電気を通さない生の音。
強弱はあっても耳に優しく、やや古びた能楽堂の柱や壁に
ふわわわわんとなじんでいくようで、
とても心地よい空間だった。
さて、伝芸を堪能した後は、楽しい食事会。
舞台は石畳が美しい花街の奥に佇むお蕎麦屋さんへと移って…。
(次回へ続く)