神奈川絵美の「えみごのみ」

恋ひこひて 星合香  その1

一週間近く前の話になるが、



「初心者向けの体験講座で、立礼(椅子席)なんです」
着物友のTKさんからお誘いいただいていた、組香と呼ばれるお香の会に出席した。
場所は、東銀座の「香十庵」。有名店「香十」が持つお香の庵だ。

時節柄、七夕にちなんだ組香とのことで……

野口の「星座帯」を。
関西巻きにすると、写真のように向かって右に北斗七星が出てくる。
この帯も、七夕のごとく、年1回程度の出番だなあ……。
帯揚げは銀座もとじさんでいただいた、スワロフスキーが散りばめられている白い絽。

後ろはこんな感じ

月や流れ星が刺しゅうされていて、
控えめながら、よく見れば意外と主張が強い、野口ならではのデザイン。

そうしたら。

「私も野口の帯なんです!」

TKさんは、笹を思わせるグリーン系のからむしの夏着物に、
白地の七夕柄。短冊が繊細で、優しい気持ちになりますね

帯締めは道明の厳島組で、私が持っているものと色違い。

嬉しい野口&七夕シスターズになりました



ランチは銀座通りに面したポーラビルの2F「HIGASHIYA」さんで。
こちらに和菓子もついて、美味しくいただきました。

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さて、今回の香席で体験する組香とは
「簡単に言ってしまうと、香り当てゲームなんです」
そうお話されるのは、香十代表の稲坂良弘さん。


香と日本人 (角川文庫)

「香文化の伝道師」と呼ばれ、『香(かおり)と日本人』という本も出している。
かつては劇作家や脚本家、映像ディレクターとして活躍。
有名なところでは、お線香の「青雲」のCFを手がけている。
それが、ニューヨークの国連本部にて、
外国人向けに香道を紹介するイベントの演出を担当したのがきっかけで、
香りの世界へ方向転換した、ユニークな方だ。

「香会では、和歌をテーマに(=証歌)物語が組み立てられ、
香りを聞き当てていくことで、そのストーリーを追い、
文学的イメージを膨らませていきます」とは、クリエイターらしいご説明。

今回の証歌は
  恋ひこひて逢ふ夜はこよひ天の川 きり立ちわたりあけずもあらなむ
                                  よみ人しらず
(恋しくて恋しくて、ようやく逢える今夜、
天の川に霧が立ち込めてこのまま明けなければいいのに   ……かなり意訳です。)


さて、この歌をもとに、どんなシナリオがつくられ、
どんな香りが登場するのでしょうか。



この続きは、次回アップします。

コメント一覧

神奈川絵美
とうこさんへ
こんにちは
香を「聞く」っていい表現ですよね。香りのメッセージを感じ取る、という意味だそうです。
いわゆる香水とは違って、ひと手間もふた手間もかけて
体や着物、部屋にお香を「炊きしめる」というのが
私にはとてもロマンチックに響きます。
私も、習うまではいかないと思いますが、もっと体験
してみたいなーと思いました

>1年ぶりに拝見できてうれしいです
ありがとうございます
こちらの帯も七夕仕様で(笑)、今年もお目に
かけることができてよかったです。
とうこ
香をきく・・・素敵な会ですね。
昔、お香を習いたくて、、、でも、東北ではないと言われましたが、ある日、山の中のお雛様の展示えお見に行ったら、そこの方が、地元の子供たちにお香を教えて、香の会を催していました。小さなうちから、香に親しみ、しっかり聞き分けている姿に感動した覚えが。。。
夏の暑さの中の清涼なひととき、素敵です。
そして、お召し物も季節に合って!!はい、1年ぶりに拝見できてうれしいです。
神奈川絵美
香子さんへ
こんにちは
星合香、次回もう少し詳しく紹介しますね。
源氏香は52パターンもあって、とても難しそう…。
香子
お香と言えば源氏香しか知らなかったです。
組香って色々あるんですね~。
勉強になりました
神奈川絵美
すずらんさんへ
こんにちは
>お線香の日本香堂です。
教えてくださって、ありがとうございます!
遅ればせながら今、香十のサイトを見ました。
日本香堂HDの傘下なんですね。

日本は適度に湿度があるので、香道に向いていると
稲坂さんもおっしゃっていました。今の時期は特にとも
初めてでしたが、とーっても楽しかったです。
今回の体験は、受け付け順に座り、私は早くに
回ってくる席だったので、
初心者には、ちょっと難しかったですが…
すずらん
七夕香
香十はお線香の日本香堂です。
この時期はどこの香会でも七夕にまつわる組香が行われますね。
湿気のあるこの時期が一番、香が薫る季節なんですよ。
神奈川絵美
りらさんへ
こんにちは
そうなんです。お太鼓部分がグレーで、
芯が少し透けるような織になっています。
華やかさはないのですが、野口らしいですよねぇ。
TKさんの一揃いも、とってもステキ

香十、八重洲地下街にもあるのですね!
今回は組香の体験だけで、店舗には寄らなかったので
今度行ってみたいと思います
りら
絵美さんの帯、前帯とお太鼓の色が違うんですね!
ステキ~♪
打ち合わせもせずに「シスターズ」揃えになるというのは、季節を大事にする着物ならでは!のお楽しみですね。

香十、10代の頃から八重洲地下街のお店が大好きでした。
組香、いつか体験してみたいです~。
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