ソフトウェア開発したい日記

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モンテカルロ法について

2010年04月01日 22時17分30秒 | 科学
モンテカルロシミュレーションに関してのメモ。


モンテカルロ法とは,シミュレーションや数値計算を乱数を用いて行なう手法の総称である.
確率論的モデルを計算機上で,数値的に実現していく効率的な方法の一つでもある.
モンテカルロ法では,確率論的な揺らぎや緩和の問題を数値的に解く強力な方法を提供する.

よく用いられる典型的な例は,溶液中でブラウン運動をしているコロイド粒子(ブラウン粒子)である.

ブラウン運動のようなd次元超立方格子(dは通常3または2)上のランダムウォークを配位空間で考えると,
動的変数がq1からqに移す確率的演算子W(q1:q)は

W(q1:q) = v/2d Σ[i, 2d]δ(q-q1+ae_i)
  e_i:d次元立方格子上の一つの格子点からそれに隣接する格子点に向かう2d個の単位ベクトル
  a:格子定数
  v;拡散速度

となる.

マルコフ過程で記述されると見なし得る物理的な系を扱う場合,その基礎となる発展方程式をマスタ方程式と呼び,次のように表される.

p(q, t + ⊿t) - p(q, t) = ∫p(q1, t)dq1W(q1:q) 0 p(q, t)Γ(q) + O(⊿t^2)

これは,マルコフ過程に従う遷移確率に関する一般的な発展方程式の類似系で,
動的変数qの分布関数p(q, t)は上記発展方程式に従う.

したがって,ブラウン運動のマスタ方程式は

p(q, t + ⊿t) - p(q, t) = v{1/2d Σ[i=1, 2d]p(q + ae_i, t) - p(q, t)} + O(⊿t^2)

という,差分型の拡散方程式となる.
拡散定数の導入と,連続体近似を行うことで,通常の拡散方程式に帰着できる.
そのときの拡散方程式は,時間tに関して1階,動的変数に関して2階微分の
放物型の編微分方程式となる.
これをやや一般化したものに,フォッカー-プランク方程式があり,
物理の問題には頻繁に現れる.

あれ?なんだか頭が痛くなってきた