そして、昨日は井上某は残業のようだったので方向音痴でない有能なスタッフさんを連れて、再度探索。やっと見つけました『富士屋本店』立ち飲みの店です。行く前にググッてみてなんとなく雰囲気は把握していたつもりだった。でも階段を降りるとそこは「・・・すごい・・」という世界。イメージとしてはしがないサラリーマンのおっさんばっかりか(ああ、僕も十分おっさんですが)それこそ上野のガード下のホッピーとか飲んでる労務者的な風景を想像していた。実際そこに足を踏み入れてみると想像とはちょっと違った空間。谷中や千駄木の歴史ある感じともちょっと違う「昭和」の世界観。
先にはセルリアン、ちょっと歩けばセンター街。先端とはいえないがそこそこのファッションもあり高層ビルも見上げればすぐそこ。そんな背景をもって踏みいれた地下室はビットヴァレイの異次元空間だった。この雑多な街を象徴する空間といっていいのかもしれない。ダイエーで1900円で買ったような形態安定のワイシャツを着た万年係長風サラリーマン、外資系アパレルのジェネラルマネジャーやってますって風の髭はやした30台のヒューゴボス男、そしてその辺に住んでそうな長生きしろよと声かけたくなるようなじいさん、30歳台の化粧が濃い目の女性に必要以上にひっついてささやいてるイタリアファッション男、20台前半くらいのビール1杯位で顔真っ赤になってる純情そうなカップル。
ビール大瓶は450円。ハムカツとなすみそと餃子揚げを頼んでみた。つまみは150円とか200円とか。確かに安いわ。ビールと最初のオーダーのつまみが出たらまずはお支払い。1000円札を数枚カウンターの上においておくのが決め事らしい。それ以後はキャッシュ&デリバリーで上においたお金の中から払っていくシステム。黒板に書いてあるメニューも細かい。いろいろありすぎてよくわからん。どんどん一人の客も入ってくる。はいはいつめてね、と言われほとんど半身(はんみ)の体勢になってくる。
周りを見渡すとなんだか怪しげな黄色い液体を飲んでいる。上九一色村系の怪しい飲み物かと思ってしまう。聞くわけにもいかないのでビールを飲み続けた。同行のスタッフさんが詰め詰めで入ってきたお隣さんのカウンターを拭いてあげたらお店の人がビール小瓶をサービスしてくれた。なんだか皆で協力し合っている感じ。半身(はんみ)になりながらも妙に居心地の良い空間なんだよな。これは癖になるかもしれません。
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