ごひいきの噺家のひとり、三遊亭兼好の独演会が先日三鷹で開催された。小生は熾烈な会員先行予約をなんとか勝ち取り、出かけた次第。
会場に着くと、いつものように満員御礼の表示。さすがに人気者だけに当然といえばそんなことかと・・・
開演が近づくと、事務局の森本さんが女性スタッフ2名をひきつれて幕前の注意ビラを片づける・・・のだが、一列の隊列でしまう様は大相撲の懸賞みたいな・・・
さて開演だ。開口一番は伸治の弟子の伸ぴんだ。伸治といえば芸協で、兼好は円楽党だから、面白い組み合わせだ。
始めたネタは「つる」・・・うーん、元落研・・・って匂いがするが・・・午後一の睡魔に負けてしまった。ごめん・・・
そして兼好の登場。いつものように、予想外のくすぐりがちりばめられたマクラでまったり・・・その中で円楽逝去に伴う、圓生・円楽問題にも触れ・・・
圓生を白鳥師にもっていかれないためには私が圓生になるしかないと・・・で場内大ウケ。まじめなところ、圓生を彼が継ぎ、円楽を王楽が継ぐのが一番スッキリするかと・・・
さて一席目だが・・・おお、これは「辰巳の辻占」だ。なんとも久しぶりに聞くネタだぞ。少なくともこの30年くらいは生では聞いたことがないかも。
もちろん、兼好のことだから爆笑のラッシュで、大満足。あっという間に中入り・・・
中入り後は、ひざで寒空はだか。何度も聞いているが、彼の漫談は本当に楽しい。どこの協会にも所属していないので、噺家的にもオファーしやすいのかと。
そして続いて兼好の二席目だ。今度は何を・・・おっ、「茶の湯」だあ。これは個人の感想だが、比較的地味だったこの噺を今の爆笑ネタにしたのは一之輔師だろうと。
一之輔にこの噺を教えたのは市馬師というが、師曰く「あの野郎、まったく変えちまった」と笑いながら言ったとか。
兼好師のそれも一之輔のスタイルに近く、大爆笑。セリフなしで表情ひとつで笑わせてくれるところはすごい・・・
まさに兼好ワールドの真骨頂。大満足で帰路についた。やっぱり兼好には圓生になってほしいなあと・・・
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