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先日見てきた「翔んで埼玉」が大ヒットする中、知人の紹介で「ねことじいちゃん」を見てきた。今回の映画は、「翔んで埼玉」と真逆の作品であった。
この映画、ねこまきさんという方の原作のコミックを実写化したものという。主人公、もとい主猫公はベーコンちゃん演じるタマちゃん。
主人公としては立川志の輔となる。舞台は猫がたくさん暮らす「宮ノ島」というところ。撮影は三河湾の佐久島というところらしい。
小さな島に猫と一緒に住む、奥さんに先立たれたおじいちゃんが志の輔の役どころ。物語は、この一人と一匹を中心にのんびりほっこり流れていく。監督の岩合さんの猫写真は有名だが、そのカメラワークもさりとてはと・・・
小生の実家のある伊豆もそうだが、高齢化が進み、年寄りだらけで何もない島だ。そこにある日新しいお店ができるところからストーリーは回っていく。
若い人はといえば、わずかに診療所の若先生とか、郵便局の配達員さんくらい。あと高校生カップルが・・・
ネタバレにならない程度に書いておくと、この映画波乱万丈のストーリーとか、あっと驚くエンディングというものはない。
ただ、終わってみるとなんとも気持ちがほっこりするのと、実家から東京に出てきた小生にとっては、いろいろ思いがかぶるところがあり、ある種の感慨も。
ヒロイン的な役どころの柴咲コウは実際に猫好きだそうだが、言われてみれば猫顔のようにも見える。また小林薫も出ていて、さながら「女城主直虎」のようにも(苦笑)
残念ながら高橋一生は出ていないが・・・いや、この映画にそんなイケメンはいらない。じいちゃんとばあちゃんと猫がいればいい。
そうそうこの映画の主猫公のベーコンちゃんの役者ぶりはすごい。なんでも100匹以上のオーディションを勝ち抜いたとのことで、CGの合成か? と思うくらいに素晴らしい。
志の輔との散歩シーンなどは、もはや「いよっ、名人芸」と言いたくなるほどだ。
もちろん志の輔の演技も悪くない。噺家が主役ということでは以前見た「スプリングハズカム」での喬太郎も良かったが、こちらもいい味を出している。まあ演技の複雑さという点では、喬太郎の方が大変だったはずだが・・・
島の誰しもが知り合いでよくも悪くもプライバシーなどないのは小生の故郷と同じ。それを住みにくいと感じるか、居心地がいいと感じるかで、この物語はまったく別のものに見えるはずだ。
老後という言葉を実感する昨今、小生にとってもこの空気感はなんともホッとする一方で、やはりそこに今暮らせるのか・・・とも。
我が家にも22年間連れ添った愛猫がいたことも併せて、いろいろ熱いものがこみあげてきたことを記したい。
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