柳家花緑という噺家がいる。ご存じ人間国宝の先代小さんのお孫さんで、以前はよく聞きに行っていた。「以前は」というのは、前回聞いて、しばらくいいかな・・・と思ったからで、調べてみたら2013年のことだった。
さすがに、これだけインターバルも空いたし、久しぶりに・・・と思い、三鷹の会に出かけてきた。三鷹の会の恒例で、絶妙な場内アナウンスが入り、開演となる。
まずは開口一番は花ん謝だ。二ツ目というが・・・始めたのが「花筏」だ。なかなか口調もよく、いい感じだが・・・失礼ながら午後二時過ぎで眠くて眠くて・・・
これまた失礼な話だが、花緑のお弟子さんってたくさんいるが、緑太ぐらいしかいい印象がなかったが・・・花ん謝はなかなかいいぞと。
というところで、花緑の登場。マクラでこれというテーマもなく、まったりと語るのがパターンだが・・・この日もそんな感じでゆるーくスタート。
そして始めたのが・・・「粗忽の使者」だった。落語The Movieでも取り上げられていたネタで、寄席では比較的よくかかるが・・・生で聞くのは久しぶりだ。
テンポもよく、なかなか面白かった。しかし、気に入ったのは噺に入る前に言っていた「落語に出てくる登場人物は、今ならほとんど発達障害の診断が付く」というところ。
確かに・・・なんて思いつつ、中入りとなった。それにしても粗忽の使者のお尻・・・想像するとすごいものがある。
さて再開・・・花緑が出てきたが、いつもながら思うことがある。どうして花緑の着物って丈が短いのか・・・と。
まあそれはどうでもいいが、始めたネタは・・・おっ、これは「親子酒」だ。花緑はお酒が飲めないというのだが・・・なかなか良かった。
良かったのだが・・・これで終わりだとしたら独演会としては物足りないぞ。と思ったら、さすがにそのままもう一席始めてくれた。
始めたのは・・・おっ「笠碁」だ。先代小さんの十八番で、以前も花緑でよく聞いていたが・・・
かつてのオーバーアクションは鳴りをひそめ、ほどよい感じになっていたし、またサゲもアレンジしていた。
相変わらずだなあ・・・というところもあったが、久しぶりに聞き、変化も感じることができた。良かったぞ・・・ちなみにまだ45才という・・・さらに成長してほしいものだ。
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