ゴールデンウイークのうち5月3日は憲法記念日である。ほとんどの国民にとって、この祝日の意義など意識することはないと思われるが、今年は憲法施行70周年ということで、各党がそれぞれの立場でいろいろなプレスを行っている。
わけても、安倍首相は2020年に新憲法を施行する目標を掲げた・・・というか、それが当然の流れであるかのようにプレスしている。
なんとも気持ち悪いのは、その説明の中に五輪などが絡んでいたり、なぜか高等教育の無償化を抱き合わせで話している不自然さである。
高等教育の無償化など憲法改正とはまったく関係ないだけでなく、そもそも民主党政権時に猛反対していたのはどこの党なのかと。安倍支持者たちは、この件についてどういう見解か聞いてみたいものだ。
ところで、この件について新宿の駅でトップ写真の党の方が街頭演説を行っていた。いわく「自民党のいう無償化は、政府の方針に沿った教科書のみを押し付けるのは見えていて、そのまま飲み込んではいけない」と。
こちらの党を全面支持するつもりはないが、なかなか的を得た切り口だと感じた。さらに、自由党の小沢一郎の談話が正鵠を得ている。
そのまま引用すると、「憲法と立憲主義は現在、これまでにない最大の危機を迎えている。安倍政権は、現行憲法が戦後の「押しつけ」であるとして肯定的な評価を与えないばかりか、安保法制の強行採決に見られたように、あからさまに憲法をないがしろにする政治姿勢を続けている。」・・・まさしくだ。
安保法制については、英国のBBCが完全に憲法違反だと言っているくらいで、国内と海外のマスコミの温度差はかなり違う。
しかも、小生が激しく頷いたのは次のくだり。「そもそも総理は、信じがたいことであるが、『憲法で国家権力を縛るというのは絶対王政時の旧い考え方』と国会で答弁するなど、現行憲法と立憲主義を全く理解していない」というところ。
理解していないのが本当なら、小沢氏の言うように恐ろしいことだが、もしわかっていて、わざと違うことを言っているとしたら、国民を騙して・・・もっと恐ろしいことだ。
安倍首相の考えている改正案は、かつて自民党が考えていたものとそもそも違うと一部の自民党の重鎮からも意見が出ている。
マスコミは忖度の嵐で無言の業。何をどうやっても下がらない支持率。このまま、「民進党よりまし」とかいう理由で支持していたら・・・
おそらく安倍某は腹の中では、2020年はおろか、命ある限り政権の座に就いているつもりのように思う。少なくとも院政を敷くだろう・・・
少なくとも、今ほど危うい政治を見たことはないと・・・思っている。
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