高湯温泉「吾妻屋」は高湯温泉郷の上の方に位置し、その源泉はしぼりたて生というべき魅力的なものだが、それに負けず劣らず魅力的なのが、お宿のもてなしだ。
女将のホスピタリティあふれる対応は、特筆ものであるが、食事のときのスタッフの応対も適度にフレンドリーで、好感の持てるものだ。
食事は奇をてらったようなものはないが、手作り感が嬉しい上にボリュームも味も満足できるものだ。さらにお酒が好きな人は、持ち込みも自由なと ころがポイントかも。
今回のお刺身にはアワビもついていて、大満足である。またイワナの塩焼きもいい加減に焼けていて、美味しかった。
そして毎回のお約束で、たっぷりのお野菜とともにいただく牛しゃぶも美味しく、いつもの通り・・・と安心するもの。
さて、今回は大雨の影響で山翠の温度がぬるかったことを紹介したが、それを受けて社長のはからい(ということだったが、女将の差配かも・・・)で、すぐ目の前の共同浴場「あったか湯」の入浴券をもらった。
夕食後に行ってみたが、それなりに混んでいて中の写真は撮れなかったものの、感じたことが二点あった。
ひとつは致し方ないとはいえ、アウェイ感の強烈さ。これはなんとも・・・なものだった。だが、たとえば大きなお宿のお風呂でもここまで感じたことはないんだが・・・
そしてもうひとつは、温泉のきつさだ。加温したことで、適温になっているのだが、それにもかかわらず、肌に食い込むような温泉のきつさが妙に印象に残った。
これに対し、吾妻屋の温泉は加温したものであっても肌に優しいのだ。あくまで個人の感想といえばそうなんだが、お布団に入っているような気分になるというのは、その感覚でもあるからだ。
料理といい、温泉といいもてなしといい、心が通じる温かさを感じるのだ。それが吾妻屋の本当の価値なのかも知れない。
何度も書いているが、こちらではセルフでバスタオルも浴衣も替え放題だし、ビールやジュースなども自己申告で精算するシステム。
いい意味で放置プレーで、自分がもうひとつの故郷に帰ってきたような気分にさせてくれる。
小生にとっては、吾妻屋は福島の実家・・・そんな感覚である。
ちなみに、今回も飲み物もしっかりいただき、会計すると二人で「岩の湯」の一人分。ともに小生にとっては大のお気に入りのお宿だ。単純にお値段で云々するのは妥当ではないが、ともに満足度は抜群である。
実家の吾妻屋、そして年に一度のご褒美の岩の湯、ともに大切なお宿である。
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