二ツ目の頃からいろいろご縁をいただき、贔屓にしていた噺家の一人、鈴々舎八ゑ馬がこの3月、晴れて真打となり、柳家風柳として真打昇進のお披露目をやるというので、昨日出かけてきた。
昨秋には小んぶ改メさん花のお披露目に出かけたが、いずれもいろんなルートからご縁をいただいているのが嬉しいところだ。
開場前に到着し、入場・・・開演時はまだ空きも見えていたが・・・というところで、開口一番、一花が登場。
お気に入りの二ツ目で、なんとも清楚で可愛らしいが、ボーイッシュで口調もしっかりしていて、いい意味で女っぽくない。
この日の「子ほめ」もいい出来で、かなり腕をあげているなあと・・・そういえば先日聞いた「初音の鼓」もよかったぞ。
寄席だけに色物もたくさん入るが、以下備忘録として噺家さんだけ記録しておくと、彦いちが「反対車」、文菊が「初音の鼓」、馬風が「漫談」。
歌る多が「松山鏡」、圓歌が「やかん」というか、圓歌流の「やかん」で、正統派とは似て非なるもの。
続いて立花家橘之助の浮世節が入る。色物のジャンルだが、元は先代圓歌の弟子の小円歌を名乗っていた。
小円歌当時からおきれいな方だったが、橘之助になってから初めて見たが、さらに魅力的になられたような・・・こういう芸人さんって、いいなあと見とれていた。
話を戻そう、続いて菊之丞が登場して「親子酒」。真打昇進披露口上をはさみ、市馬が「雛鍔」と来て、ヒザが正楽。この紙切りという芸は、いつ見ても素晴らしい。
彼の話はワンパターンだが、それを楽しむのも寄席の面白さではと・・・というところでいよいよトリの風柳の登場だ。
22日の初日は緊張しまくっていたようだが、この日はいくらかほぐれていたようにも思える・・・が、後で本人曰く「やはり緊張していた」と。
始めたのは上方版の「百年目」だった。寄席の二刀流を標榜する本人の真骨頂というべきか。見台を出したのは鈴本初めてでは・・・なんてやっていた。
肝心のネタの方はなかなかの仕上がりで、長丁場になりがちなこの噺を、35分で仕上げたのも見事。
個人的には先日、阿佐ヶ谷の「にもく落語」で聞いたばかりだが、その時より格段にいい出来だった。
いやあ、風柳よかったぞ、そして一花も・・・って贔屓の引き倒しみたいな夜になってしまった(苦笑)
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