アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

にぎわい座で柳亭市馬独演会

2010-02-04 06:39:40 | 落語
さて、小生今、追っかけとまでは言わないが、けっこうひいきにしている噺家といえば、市馬にとどめをさす。その独演会がにぎわい座であり、落語をやっていた頃の師匠筋にあたる方と出かけてきた。


 市馬の会といえば、ゲストには歌謡関係の芸人が入るのがお約束だ。今回も元祖声帯模写の白山雅一氏を招いている。
 この日の開口一番は市江。二ツ目としては課題の多い「権助魚」だが、素直にやろうとしているのが好感が持てる。市馬を師匠に選んだことといい、いい噺家になってほしい。

 さて、市馬の一席目は、「一目あがり」であった。小生、この噺は久しぶりに聞く噺であり、なんとなく新鮮。って・・・あれれ、サゲが・・・と思ったら、伝統的なサゲをひとひねりしていた。うん、これはこれでいい感じだ。
 前座噺のジャンルだが、こういった噺の市馬もやはりいい。

 そして白山雅一の登場。今ではなんとも時代を感じる「声帯模写」という芸のジャンル。そう、こういう方は「ものまね」と言っちゃあいけない。今年86歳という。
 だが、やはり格調高い芸なのだが、さすがに灰田勝彦、霧島昇、東海林太郎、田端義夫って続くと知らない人も多いかと。

 かろうじて小生はわかるんだが、若いファンにはつらいか・・・と思ったら、芝居がかりの台詞には場内から掛け声がかかる。うーん、立派。
 そして中入りをはさみ、事前に予告されていた一席の「ねずみ穴」だ。一昨年大銀座落語祭で円蔵のを聞いて、腹が立ってしまったネタだが・・・

 うん・・・ふむふむ、さすが市馬だ。登場人物が自然で力が入っていない。しかも、けちな兄貴と弟の姿もきっちり演じ分けられていて、ストーリーがおなかに落ちていく。
 前回の淀五郎のときにも思ったが、噺からくるテーマ性がしっかり伝わってくるし、この噺自体決してさわやかではないのに、きっちり仕上げてくるところは市馬ならでは。

 弟が兄の仕打ちに腐らず、精進するところはやはり市馬の人柄だろうし、聞く側は毎度おなじみのストーリーでありながら、そのどんでん返しが楽しみという・・・
 またそれを本寸法の仕立てで楽しませてくれる市馬の腕やよし。

 などと、芸論を闘わせながら、杯を酌み交わしたことは言うまでもない(←結局また飲んでる)
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