さて、湯ノ花温泉「末廣」は秘湯らしいお宿と書いたが、読者の多くの方が・・・すると車を停めてから山道を何時間か歩いていく・・・みたいな想像をされるかも知れない。
実際はそんなところでなく、普通に車でたどり着けるのだが、シチュエーションはひなびた寒村の佇まい。
湯ノ花温泉といわれても、こちらのほかにお宿や民宿が数軒あるくらいの様子。さらに共同浴場もある。
そんな中で、末廣は温泉郷の入り口に位置する形。お宿は11室という民宿に近い形のサイズで、家族経営+αという感じ。
したがってよくも悪くも、チェックイン後は放置プレー。食事も夕食18時、朝食7時半とセットパターン。
その夕食だが、山の幸中心で家庭料理をそのままいただけるイメージ。たとえば角煮とともにじゃが芋が出るが、これが見事に巨大なものだったりする。
料理としては地味なものだが、一品一品が素朴で、野菜が多く、味付けもいかにも身体に優しいものばかり。ただ、予想以上にボリュームがあり、食べきれなかった。
イワナは今回は揚げてあったが、前回のそれは普通の塩焼きだった。どちらもふっくらして美味だったが・・・
そして今回もしのぎにこちらの地方の名物の裁ちそばが出てきたが、これがなんとも美味で、これで〆という気になる。
だが、実際にはここからさらにご飯も出たりする。
ご飯といえば、翌朝のそれは舞茸の炊き込みご飯だったりして、故郷に帰ってきたような気分になるのが魅力だろうか。
前稿でレトロなと書いたが、施設そのものはレトロだが、清潔感がないとかいうようなことはなく、畳の一部が床暖になっていて温かく寝られたりと、不満もない。
前回同様、今回も焼き立てのパンをお土産にもらって帰路についた。正直豪華なものではないが、身体にいい料理という感じだし、不満はない。
なにより、基本料金が12000円というコスパの良さが、このお宿の純朴なイメージを伝えてくれているように思う。
チェックアウト手続き後、ご主人が「峠もこれなら大丈夫かと思いますが、お気をつけて」と雪の心配もしてくれた。
チェックインの時の寡黙さとはえらい違いだと驚きながら、人柄を感じた。
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