西日本の豪雨被害は平成最悪のものになった。もうすぐ終わる平成という時代は残念ながら災害の多い時代だったということも言える。
ただ、地震はともかく昨年の九州北部の集中豪雨とか、岩手の方の集中豪雨、そして今回の豪雨など、「これまで経験したことのないような雨」とか「数十年に一度の」といった言葉が並んでいた。
数十年に一度の雨が毎年降る? なんて言いたくなるような状況には、地球温暖化の影響を感じてしまう。
一方でどこかの国の大統領は「温暖化の事実はない」とか言っているが、この辺は喫煙推進者が「タバコの害は立証されていない」と言っているのに似ている。
それはさておき、小生が個人的に今回は以前の災害と違うのかなと思っているのは、「不謹慎狩り」が今のところはびこっていないことだ。
これはきっといいことで、東日本大震災のときに「宴会等は自粛しよう」とか、熊本地震のときにも「被害に遭ったこどもたちは遊びたくても遊べないのに」といった、寄ってたかって自粛しましょうといった空気に小生は嫌なものを感じていたからだ。
断っておくが、被害に遭われた方はどうでもいいとか、関係ないなんて言っているわけではない。
各自が被災地に思いを寄せたり、できる支援をすることは大切なことだし、すべきである。ただ、だからといって日常の生活を制約するのはやりすぎだろうと。
小生の持論であるが、たとえば隣家の出火で焼け出されて、家を失ってしまった人などは、日々全国のどこかでありそうだ。全国ニュースにはならない、その人たちと今回の被災者は違うのか・・・と。
その人たちには思いを寄せず、大災害のときだけ「時節柄自粛しましょう」というのはその被災者に思いを寄せているというより、世間体の目をより気にしていると思う小生である。
東日本大震災のときには、宴会等のキャンセルが相次ぎ、経営に影響が出たお店もたくさんあったと聞く。
被災者にできる支援をさせていただくということと、自粛をするということはまったく別次元の話だろうと。
かつて昭和天皇の晩年に、ある芸能人が時節柄という理由で、結婚式を自粛し、延期したことがあった。個人の判断に口を挟むつもりはないが、この時はこれをキッカケに似たような流れが続出したことがあった。
日本人である自分だが、一番日本人であることがイヤなのは、こういう世間の目を気にせざるをえないことだ。
話が飛ぶが、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題のとき、日本への輸入車には関係ないにも関わらず、販売実績は半減した。世界的にはほぼ実績に影響ないにも関わらず・・・それが日本という国なのだ。
同様に、三菱や日産の燃費不正に対しては大きな影響が出ている様子。車を運転する人なら、メーカー発表の燃費が実現できるなんて思っている人はほとんどいないと思うのだが、日本人にとっては「この時期に三菱や日産の車を買うなんて」という世間の声が気になるのだ。
その一方で、命にかかわるタカタのエアバッグについては大騒ぎしない。不思議なことに「タカタのエアバッグを載せている車を買うなんて」なんてことにはならない・・・日本人にとっては安全より燃費の方が大切なのかしらん。
話がずれまくってしまったが・・・末筆ながら西日本豪雨の被害に遭われた皆さんの一刻も早い復興を祈念させていただきたい。
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