先代小さんの孫弟子の二ツ目たちの勉強会、それが「いとこの会」である。以前から何度か出掛けていたが、今回もいつものように新板橋に・・・
小んぶ、八ゑ馬、市弥、緑君、花いち、小辰の六人のうち、毎回四人が登場する。厳密には小辰だけ孫弟子でなくひ孫弟子だが、まあ同世代ということか。
今回は、小辰が余興当番という・・・さてさてどんな感じかしらんと。まずはトップに市弥が登場。ゆるーいマクラから始めたのが「湯屋番」だった。
市弥の良さは、明るさからにじむ適度な色気なんだが、気持ち力が入り過ぎたかな・・・という感じもした。トップバッターで緊張があったのかも・・・
とはいえ、なかなか楽しめるぞ・・・というところで、続いて小辰。この後の余興が気になるといいながら始めたのは・・・おっ、これは「紋三郎稲荷」ではないか。
彼のこのネタは、まさに那須でのウルトラ身内の会で聞いたが、安定感もあり、さすがにこなれている・・・しいて言えば、サゲがお客さんにちょっと伝わりにくかったかも・・・
そういえば、あの時車の中で小辰の携帯に席亭さんから電話が入って、「余興を考えなくちゃいけないんだけど、桂さんなんかいい企画ないですかね」なんてやっていたことを思い出した。
そして小んぶの登場だ。始めたのは・・・おっ、「家見舞」じゃないか。このネタは、「肥がめ」なんて別名もあり、古くは寄席でばん平がよく掛けていた。(←ばん平なんて噺家、覚えている方が・・・か。でも面白かったよなあ、廃業が惜しい。)
上品なネタではないが、バカウケ必至の鉄板ネタ。個人的にもずいぶんやられてしまい、大笑いしてしまった。
ちなみに、聞いていて豊洲の汚染水問題を思い出してしまったりした。ってか、ブラックネタでやれそうな感じだ・・・やってはいけないが・・・(汗)
さてここで中入り。そしてお楽しみ余興のコーナーだ。何をやるのか・・・と思ったら、市弥のギターで、小辰が歌うという。
本人からSNSやブログに上げないでくれ・・・と言われていたので、詳しくは控えるが、グタグタな展開になることが多い中、比較的ウケたのではと。そういえば、那須の帰りの車の中で、カラオケの話で盛り上がったが、まさか・・・それがヒントに?
さて、異様な高揚感の中、トリは緑君。スタートはその空気感の中やりにくそうにも見えたが、始めたのが「大工調べ」。
段々とエンジンが温まってきたのか、尻上がりにテンポアップ。与太郎の演出はもう一工夫あっても・・・と思ったが、聞かせどころの啖呵はすごく良かった。
失礼ながら今まで聞いた緑君の中では、一番良かったかも・・・と。実際、中手が入ったのもむべなるかなと。
先代柳朝の絶品の啖呵を思い出しつつ、このまま磨いていけば、彼の十八番になるかも・・・って気がした。
かくして大満足の帰路となったが、次回は3月という。男気のある素敵な席亭さんを応援したいし・・・またぜひ行かせていただこう。
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