ネトウヨの皆さんから早速安田純平氏がバッシングの嵐に遭っているという。アメリカで同じことがあると英雄、日本では大バッシング、国民性といえばそれまでだが、これだけ「お上の言うことに従順になれ」と国ではなく世間に叩かれる国はないだろう。
そんな中、こんな記事が目に留まった。10月23日に政府が開催した「明治150年」を記念した式典に明仁天皇と美智子皇后はご出席なさらなかったというのだ。
小生がガキの頃に明治100年なんて言ってたが、早いものだ・・・が、この式典に今上天皇が出席されないというのは普通ではない。
詳しくは記事をご覧いただくが、その中で「おお、さすが陛下」と思ったくだりがある。
2013年4月28日に行われた「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」にあたり、1952年4月28日、本土がアメリカの占領から独立した日をもって「主権回復の日」としたことに対し、「その当時、沖縄の主権はまだ回復されていません」と陛下は指摘されていたという。沖縄に対する陛下とどこかの首相の思いの差が見えるように思うのだが・・・
これ以上の議論は避けておきたい。むしろ小生がこの記事を読んで思ったのは、「明治以降日本はよくなっているのか」・・・だ。
我々はステレオタイプで日本史や政治経済の授業を通じ、「暗黒の江戸時代から近代的な民主主義国家になったのは明治維新があったからだ」と習っていた。
だが、大学で経済史を専攻するにあたり、士農工商という言葉は明治以降の造語だし、江戸時代に日本は鎖国などしていなかった(世界一の銀の輸出国であった日本がどうして鎖国といえるのかなど・・・)とか、さらには農民の経済力の正当な評価など、われわれが江戸時代に抱いていたネガティブなイメージのほとんどが虚構であったことを知った。
以前書いたこの記事でも、江戸と明治の治世の考え方の違いについて記したが、はたして明治って、そんなに評価していいのかとも思う。
実際、江戸時代と明治、そして昭和に至り、経済格差は広がったのが実状なのだ。どこかの政府や与党関係者は「日本はほんとにいい国だ」と主張する。
だが、経済格差は拡大する一途だし、そもそも一人当たりGDPでは、今年はほぼ間違いなく韓国にも抜かれてアジア7位になるという事実があり、それをほとんどの日本人が知らされていないという・・・
少なくとも政府からすれば、明治以降を否定するわけにはいかないだろうから、今のわが国が経済的には厳しい国とは言えないだろう。
ここで小生は政府批判をしようという意図はない。ただ、歴史的な流れから江戸時代、そして明治維新というものの再評価をしてもいいのかもと。
純粋経済史的な観点からまた勉強しなおしてみたいと思った小生である・・・
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