インターネットを開くと、核酸の摂取が、さも必要なように書かれている記述も多い。
その記述の中、数々の疑問点を感じた。
第一に核酸やヌクレゲンは現在の日本人の摂取栄養素として不足しているのだろうか?
私達が食している食べ物は、ほとんどの物に核酸が含まれている。
栄養素として必要な事は認めるが、それが健康食品として摂る必要があるほど、不足しているのだろうか?
日本人は1日どの程度の核酸を摂る必要があり、現在の食事ではどの程度不足しているかの記述はどこにもない。
イメージとして、現在の食事は昔に比べて核酸の含有量が多いと感じる肉、魚などふんだんに摂っているが、それでも不足しているのでしょうか?
第二に核酸はデノボ合成の核酸とサルベ-ジ合成の核酸があり、一定量を体内に供給している。核酸を摂取するとサルベ-ジ合成が盛んになりデノボ合成を抑える事が出来る。
デノボ合成は肝臓で行なわれ、大変なエネルギーを使うので肝臓に負担をかける。
この話が正解なら、核酸の摂取は肝臓の負担を減らし、肝機能の改善に効果が期待できる商品で、他の数々の効果については疑問を感じる。
・デノボ経路…デノボとは「新しい物から」という意味で、日本語では新生経路と呼ばれ、ヌクレオチドを新しく作るという意味です。
・サルベージ経路…サルベージとは、もともとは海難救助や沈没船の引き上げを意味し、壊れたものを直して再利用する意味で、日本語では再生経路と呼ばれています
第三に核酸を摂取してサルベ-ジ合成の核酸を増やせば、デノボ合成が減らせて、がんの増殖を抑える効果が期待できるとの記述。
がん細胞がDNA複製に使う材料は、デノボ合成で供給されるという話は納得できるが、たとえサルベ-ジ合成の核酸を増やしても、がん細胞が分裂するとき行われるデノボ合成を止める事が出来るのか?これを止めることが出来ない限り、がん細胞の増殖は止まらないと思う。
核酸をいくら食べても、がん細胞でのデノボ合成は止まらない。
逆に核酸を摂り過ぎて、痛風の心配はないのだろうか。
現在、日本では糖尿病と痛風患者が増加しているという現状を考えた時、私は核酸の販売に対して疑問を感じる。
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