昨年の暮れから、永井荷風を読んでいる。
読んでいるというよりは、調べていると言った方が近いかもしれない。
きっかけは、NHKBS 昭和の選択「1941 日本はなぜ開戦したのか」
荷風がアニメで登場し、「ぬけられます」をうまく使っている。(結局、ぬけられなかったのだが)
荷風は1941年9月6日の日乗に、こう記している。
「米国と砲火を交えたとして何の得るところもない。あるとすれば、日本人がデモクラシーの真の意義を理解する機会を持つことであろう」
永井荷風は、若い頃に少し読んだ。
それは、ストリップの楽屋に出入りしていた荷風に興味を抱いたからだと思う。(ストリッパーと踊って飲んだ者としては)
今読んでみても、小説はわからない。
そこで、映画「濹東綺譚」を見てみた。
当時をイメージするにはいいかも。津川雅彦は食傷気味。墨田ユキの脱ぎっぷりのよさ。夢二の描く美人画のよう。話の展開が男目線。というか、現代の男目線。ポッポッポー♪が全てですな。
大丈夫、今の禍はぬけられます。
いともカンタンに。(まあ、玉の井ラビラントくらいかな、難易度は)
番組エンディング、杉浦さんのまとめ。「80年って全然遠くない。実は昨日のことのような近さ。で、ここを近いって感じた方がいいなと思って。私達一人一人の選択が、結果的にこういう過ちを起こす可能性があるというところまで真剣に考えないと、本当に平和だったり豊かな国にはならないんじゃないかなって、とても思いましたね」まさに今のこと。早く気づいてよ、てね。
ジオラマ『墨東の色町 ぬけられます』なんてのもあったよ。