風の詩(kazenouta)2

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柳宗悦と民藝(げい)の100年 第13回

2022-11-04 10:39:10 | 芸術

最終回 柳宗悦と民藝の100年

 「茶ニテ アレ 茶ニテ ナカレ」という色紙がありました。

茶道(さどう)の家元制度の窮屈さを批判し、家元からは苦情もきたとか。

 ちなみに、最近、茶道を、「ちゃどう」と言っている人がいて、びっくり仰天。

 今回、日本民藝館 学芸部長の杉山亨司さんは、「さどう」と言っておられて、ほっとしました。

信と美を追求した、柳宗悦は、哲学者でもあり、仏教絵画・美術への造詣も深かったとか。

 浄土教(時宗の開祖)一遍上人の研究書も出して、高く評価している。

杉山さんは、歎異抄の「善人なをもて往生をとぐ いわんや悪人をや」

 (善人ですら往生できるのですから、なおさら悪人が往生できるのはいうまでもないことです)をもじって

  柳宗悦の美学、美について

 「天才なおもて美をうましむ いわんや凡人をや」

  (天才ですら美をうむことができるのだから、なおさら凡人に美をうむことができるのは当然です)

  と言っているのではないか、とおっしゃっていた。

日常使う普通の器物、食器、道具、着物・・・に、美をみいだす=民藝運動

その極意を、ひとことで言われたのだと思う。

 杉山さんの、柳宗悦に対する敬愛の念が、言葉のあちこちに感じられました。

関東に住んでいたら、日本民藝館を、しばしば訪問できるのに、と思いました。

 日本民藝館(The Japan Folk Crafts Museum)のホームページをご覧ください

 いま、柳宗悦と朝鮮の工芸 11/23まで開催しているようです。

     (日本民藝館のホームページからお借りしました)

   民藝館の建物も、休館は宗悦が住んでいたところでもあるとか、ゆかしい建物です。

   世界の人々が、それぞれの国の文化・芸術を、互いに尊ぶことができたらと思います。