大好きな夏のガトーショコラ
エトワールが本日から始まりました。
カリブという名のビターなショコラと
ゴヤールのマールドシャンパーニュのシロップを
ジャブジャブ染み込ませて
梅雨でも夏でも、いつたべても美味しく仕上げました!
何年も前のものすごく暑い夏のバカンスでのパリ
昼過ぎの刺すような日差しと
石畳からの照り返しから逃れ
すぐにでも暑さで乾いた喉を潤すしたくて、、、
マドレーヌ広場にあるパティスリーのカフェ逃げ込みました。
店内に入ると適度に冷房が効いていて さっきまでの暑さをすっかり忘れてしまい
目はショーケースに釘ずけです!
いつものショコラ好きが頭をもたげて
悩みに悩んで
並んでいるケーキの中で一番美味しいに違い無い
黒く輝く濃厚そうなガトーショコラを注文したのです。
滑らかで濃厚な味をイメージしながらフォークを口に運ぶと
思っていた味とは違って
ビスキュイから芳醇なブランデーの香りの冷た~いシロップが
サバランのようにジュワッと口の中に広がり
すこしビターなショコラのクリームと混じり合い喉を滑り降りる快感に
良い意味で期待を裏切られ
我を忘れてひたすらほろ苦い水々しさを堪能したひと時でした。
多分 暑さや湿度 疲れ 適度な空腹など色々な条件が重なってでき上がった
偶然の喜びだったのだと思いますが、
一つのケーキを食べることが、小さな夢を見ているような
思い出に残る宝物のような経験をすることができたわけです。
あれから だいぶ時は流れたけれど
梅雨の時期、もう直ぐ来る夏の気配を感じる今頃になると
あの夏のジュワ~っと冷んやりしたショコラをおもいだす日が多くなります。
三年ほど前にできの悪いガトーショコラを作ってしまったことが転じて
あの旅の味の記憶を思い出しながら何度か試作して
形を変えて作ってみたのです。
上の写真もあの頃の記憶のイメージを抽出するような気持ちで作ってみました。