リニューアルのために
二軍落ちしていたソヴーァジュが今日から店頭に並びました。
元々はムランググロゼイユという名で、20年程前にフランスで作られていたお菓子で
僕も15年程前までは気に入ってよく作っていました。
それを久しぶりに思い出して作ってみたら。。。
あの頃は凄く美味しかったのに??あれれ。。。。普通~という感じ
けれど
こんな愛らしいフォルムのお菓子を捨てるのはもったいないと思い
思いを巡らし。。。アルザス地方のタルト・ルバーブ・ムラングとムラング・グロゼイユの構成が
イメージの中でリンクしたので
※グロゼイユ→甘酸っぱいルビーのような実で日本では赤スグリという名前の植物。
※ルバーブ→フキの一種で強い酸味があり加熱するとあっという間に柔らかくなり
ハーブ系の甘い香りと青い草の香り、わずかにイチゴを思わせる風味をもつ
果物とも野菜ともハーブともつかない不思議な植物。
何度か試作をして、
見た目を変えずに中身をルバーブのタルトにアレンジ。。。
で、、予定通り二つのお菓子のいいとこどりをした味に落ち着きました。
最近のスタイリッシュでクリーミーなスウィーツとは一線を画し、
サクサク、ねっとり、ふんわり、色々な食感と春から初夏を思わせる風味がハーモニーを奏でる
フランス菓子の伝統を守りながらも現代人の味覚をも呼び覚ますものに出来あがりました。
土台はさっくりしたパイ生地ベースのルバーブのタルトで
その上にルバーブ風味のフランクリーム、そうして軽めに仕上げたキルシュ風味の
グロゼイユのメレンゲを表面が従来の物以上にパリッとする様に仕上げてみました。
メレンゲで覆っているので、しっかりとした甘みがあり好き嫌いが別れる
通好みの お菓子ではありますが
僕にとっては、またしばらくは作り続けて行きたいと思わせるお菓子です。