朝、出航しないと決めていたが四時半には起きた。八時半過ぎに漁協に挨拶に行く。「昨日から桟橋に停めさせてもらってます」「昨日は閉まっていたので」「今朝出る予定でしたが、もう一泊いいですか」、「いいですよ。わざわざ来ていただき有り難うございます。今日は天候が悪いですもんね」「ここに名前と携帯の番号をお願いします」私の携帯は、どんなひとにもお早うさんと言うんですと言ったら、ホント、いい語呂合わせですね。何処から?西宮。これから?なんか大変だけど南下して日本海を回って帰ろうかと。えっ、ワー凄い。駄洒落も言って気さくな事務員さん二人と馬が合い、次もここを利用しようかなと思った。
町の図書館に行き、二週間分の新聞に目を通した。これでやっとスッキリした感じがする。
昼は、港の食堂に行った。山田洋次監督の映画に出てきそうな、全国でも殆どなくなった、今風ではない昔風でもない、寅さん行きつけの食堂といった風情があった。茶色いものは、名産のアゲミというすり身を揚げたもので酒に抜群に合う。最後に、サービスで珈琲とお菓子(抹茶最中とカントリーママ)二個が出てきた。
ヨット仲間から、無理しないよう楽しんできてと言われたことが、今になってようやく分かってきた。日本一周したい、屋久島や種子島、五島列島に対馬、佐渡に北海道も行かなくては、、、これでは何も起こらないほうが不思議である。あっちこっち回ったというだけで、ただ疲れが貯まる一方である。それに加えて九州の友人からのオーダーが入ると、その予定も気になってしまう。
したいことではなく、出来ることを無理しないで楽しくやる。その結果、途中でリタイアしても構わない、それこそ勇気ある行動である。壮行会や花見でみんなが言ってくれたことがようやく分かりかけてきた。そのヒントを与えてくれたOさんは、今まさに人生をかけて難病に挑戦しているという。毎週末に集まって楽しんだ仲間の一言一言は、心に響いて勇気を奮い立たせてくれる。それは、無理をしない勇気である。
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