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106万円と130万円の壁があるという変な話

観光客がひしめく京都四条界隈、2割ほどは国外の人たちである。
1.特定適用事業所は、従業員数が501人以上の適用事業所、所謂大企業が対象だったのが2022年10月から101人以上の適用事業所へ、2024年10月から51人以上の適用事業所へと拡大されることが決まっている。
2.「月額8.8万円以上」であることが収入要件として定められており、これを年換算する約106万円になることから、「106万円の壁」と呼ばれている。
3.「年収130万円を越える収入がある場合は社会保険上の被扶養者にならない」という、いわゆる「 130万円の壁 」がある。

つまるところ、大きな会社と小さな会社の待遇がはなはだしい格差となっているということ。それが少しではあるが緩和の兆し?がでているが、年収の壁とかガラスの天井とか、人の選別や囲い込みの中で大きな社会が構成されている現実の厳しさが垣間見えるように思う。

また、労働力が足りていない急場しのぎの窮余の策である。大きな壁を取っ払うには様々な手立てが必要だろう。子供を育てている世帯や家族内に病人を抱えている世帯などは単純に働く時間を増やせない。壁は様々な問題で立ちふさがっているのだから、単純にその場しのぎの税金を使って問題解決とはいかないだろう。

結局は税金の無駄遣いである。社会の制度設計からやり直さないと不公平が助長されるだけだ。このような場当たり的な政策が十数年続けられて国の債務はとんでもない額に膨れ上がってしまった。その債務の対極に位置するのが度を越した内部留保という莫大な財宝である。経済が低迷し続けるからと言って安易に円安政策で国民が疲弊し、一部輸出企業が潤う状況は公平とは言えない。日本という国をバナナのたたき売りみたいにどんどん値下げしていくようで堪らない。

106万円や130万円という壁のずっと手前に、多数のパート労働者が有給休暇も福利厚生もないような条件の下で働かされている、生々しい現実が横たわる社会の病巣を診ずして正しい診察(政治)はできないと想う。
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