「明治維新の前に、小さな国民国家ができていた」と司馬遼太郎が”この国のかたち”で書いた長州は、幕府軍を撃破する如く武士の軍隊よりも強かったという。奇兵隊に倣って野菜の仲買人の朝市隊やすもうの力士隊、、、(朝日23/10/10記事より)
当時としては一種の伊勢詣でのような軍隊ブームが起こったんだろう。それは士農工商という身分制度への反動として、誰もが軍隊=武士に参加できるという革命的出来事だったのである。その革命的制度崩壊の中で、新たな国の頂点に立ったのが士族ではなかった伊藤博文だったのである。
日本の現在に目を移せば、軍事費が倍になるというのだから、それに比例して自衛隊員も増やさないと装備が倉庫に眠ったままになる。今でも定員を満たしていない状況で隊員を集めるのは至難の業だろう。考えられるのは、自衛隊入隊者を優先して大企業が雇用するといったインセンティブが出てくるのではないだろうか。