「泊原発、活断層否定できず 規制委見解、審査長期化も」という見出しの共同通信。
「東海第二原発の再稼働を表明 日本原電」NHK。
これほど各地で地震が起こっているのに、なぜ原発廃止へと舵を切ろうとしないのか。
原電は、4基の原発のうち、東海原発と敦賀原発1号機はすでに廃炉が決まっていて、
残る敦賀原発2号機は審査中、東海第二原発の再稼働ができなければ、すべての原発
からの収益が得られない状況がさらに続く。再稼働にあたっては、津波を防ぐ防潮堤
などの工事費用は1740億円という。
<東海第二原発住民の賛否>
85歳の男性は「今の段階ではどちらともどちらとも言えません」
36歳の主婦は「再稼働して欲しくないです」
90歳の男性は「高齢なので、再稼働には反対です」
21歳の女子大学生は「東海村が豊かになったのは原発のおかげなので、避難計画など
事故が起きたときの対策が取られれば再稼働に賛成です」NHK
この中で、女の子の回答が面白過ぎる。事故が起きたときの対策が取られれば賛成と
いうのだ。事故が起こることは避けられないという、超現実主義者である。また、豊
かになったという現実の裏で、電力会社の潤沢な投資があったことも冷静に見ている。
あっけらかんというか、先のことはどうでもいい、自分は若いから逃げられるし、避
難してもどこでも暮らせるという意識が根底にあるのだろう。
NHKでは、21歳の女子大生の賛否を冒頭に紹介している。まさに、日本人の一面を象
徴しているようだ。今の政権は、そういう日本人のいい加減さ、他人のことをおもんば
からない世相に『つけ込んで』、各地の原発再稼働に舵を切っているのだ。
そして、「なぜ?」の結論は、政権や原発関係者が、21歳の女の子と同じなのである。