ヒゲGの田舎暮らし日記「自遊空間」

第2の新世界に飛び出したオヤジがくりひろげる苦悩と笑い、喜び、ボヤキをお届けします。(編集長のひとりごとver.2)

幾ばくかの繭

2012-10-09 03:51:21 | ART
昨日、息子の個展に行ってきた。
ちょうど最終日。いろいろ用があって、つい最終日となってしまった。

彼は京都市の南の久世というところに友人3人でアトリエを構え、創作活動を行っている。
ところが、うち1人が海外にいってしまうので、このアトリエも今年限り。
公民館を借りているのでその一角を使っての展示でこれが最後。

約4m四方のスペースに幾層にも張り巡らせた糸で空間を表している。
張り巡らされた糸で巨大な繭(スペース)が自然光の中でうっすらと浮かび上がる。
高さ1mぐらいまで張っているので、観客は床に寝転ぶしかない。これも彼の誘導作戦。
観客を作者の意のままにしてしまうのがおもしろい。
まあ、ファーをひいて、寝転んでも気持ちよく鑑賞できる。
真ん中に向かうと立ち上がれ、直径2m位の球体の空間を感じられる。
消えてしまいそうな糸の中で、なんだか異次元の体験をしているようで、こんな感覚もおもしろい。

制作には仕事を終えてからの作業で2か月かかったとか。この夏は暑くて大変だったらしい。
企画もそれなりにかかったそう。
負の空間というらしい。これまでははりめぐらせた糸に色をつけ球体や立方体を現わしていたが、反対に張り巡らし方での空間を表現する方法をとったようだ。
東京での彼の個展で見せた幾層もの円での大きな進化のよう。

           
           空間に張り巡らされた糸
           
             息子です(繭の中にいます)

           

           
      自然にはこういう繭が浮かび上がります(画像処理)
           
          真ん中の繭の空間

              

           
          いくつものレイヤーでこんな層になっています
           

                   
          寝転がって下から撮影

幾ばくというのは幾何と書くのだそうです。幾何学的な糸の組み合わせにより、自然の
光の中で浮かび上がる空間。融けてしまいそうで、でも光があたるとしっかりした姿を見せます。いいものを見せてもらったと帰ってきました。

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