先日まで「雛の里・八女ぼんぼりまつり」が開催されていました。場所は城下町時代の往還だった本町筋界隈です。この通りには、昔の居蔵造りの町並みが残っています。
造り酒屋だった観光案内所には毎年、雛人形が飾られます。
近くの福島八幡宮の手水舎にも内裏雛。この神社境内では、秋の彼岸会にからくり人形芝居の「福島灯籠人形」が奉納上演されます。
本町筋をぶらぶらと歩いていきます。近年、旧往還沿いの古い白壁の建物が修復され、新しい用途に再生しています。この店は不動産鑑定と週末のみ営業のベーカリーショップです。
ぼんぼりまつりはでは、通りの商店などがそれぞれの雛人形を店内に飾っています。多くは硝子戸越しに見る雛人形です。中へどうぞという店もあります。
以前は店の軒にぼんぼりや花飾りを下げたりして、雛祭りの雰囲気を醸し出していました。まつり期間中、家の中に昔から伝わった雛段を飾ったり、古い商売道具を見せてくれる商家もありました。
この通りは重要伝建地区に指定されています。傷んだ白壁の建物はリノベーションされ、地元や外部資本が入って新しい商売に衣替えしています。飲食店やギャラリー、カフェなどが多いですね。時代の流れによって街の表情も少しづつ変わっていきます。
それでも通りの店の入り口は自動ドアではなく、昔ながらの木枠の硝子戸が多いです。
ここは昔の造り酒屋です。いまは全国チェーンの古民家ホテルになっています。
ここはカフェ。
蒟蒻・ところてんの製造販売店。どうやって車を出し入れするのか気になります。
民家の玄関に飾られた箱雛。
箱雛は贅沢が許されない時代に、八女の仏壇職人が内職としてつくっていたそうです。昭和30年代まで作られていましたが、いまは見なくなりました。
本町通には白壁造りだけではなく、大正、昭和の時代を偲ばせる建物があります。
そうした建物のファサードを眺めながら歩くのも楽しいものです。
また八女は伝統工芸の町でもあります。和紙や石灯籠のほか、町の産業だったのが仏壇と提灯です。業者の数は少なくなりましたが、いまでも協同組合が頑張っています。
右手の白壁はとんかつ料理店。時どきこの町に来て、そぞろ歩きを楽しんでいます。
妻入りの商店街、最高!
物資の集散地だったり、在郷町で商業活動が盛んな土地でした。
時どき写真を撮りながら歩いています。