大文字屋の憲ちゃん (当面は 石巻 地震) 

RIP 親父 けんちゃん 石巻 地震

20230805 石巻川開き祭り帰省02 ―孫兵衛船競漕・綱引き大会・花火大会を見た―

2023-09-08 17:37:45 | 日記

 川開き祭り第2日目の8月5日はやはり激暑だった。メイン行事は花火大会だが以前取材した孫兵衛船競漕や大綱引き大会も改めて取材したかったので開始の午前9時めがけて住吉公園に向かった。立町通りは祭りの準備が着々と進められていた。準備の人たちの様子からもウキウキと弾むような心持ちが見てとれた。

 住吉公園に着くと既に第1レースがスタートしていた。石巻大橋から住吉公園あたりまでの全長550mを3艇で競う。ボートで100m進むだけでも結構大変なはずだから550mとなればかなりの距離。1kmの半分である。大変である。会場にはMCの方の実況解説の声が響いている。最近数年間の各チームの成績や対戦成績などチームのプロフィールについてメンバーの意気込みを含めかなり詳細に説明してくれているので驚いたし楽しめた。このMCの実況・解説は欠かせないですね。

 ギャラリーは参加者の家族・同僚の方が多そうです。大人数ではないので長閑(のどか)ですが天候にも恵まれてとても良い雰囲気。もちろん参加者の方々は全力で競技しているのですが変な悲壮さなくこの日のために積み重ねてきたトレーニングの成果を見せるべく奮闘している。基本的にトーナメント戦だが予選レースで敗れても敗者復活や順位決定戦があるので1チームが2レース以上競技することになる。決勝レースは見たことがないがこういう予選レースあたりのユルさと手造り感が市民参加行事としての孫兵衛船競漕の見どころ醍醐味ではないだろうか。また以前観戦した際は対岸(不動町・八幡町)での実施だったが今回の住吉神社側での実施はアクセスの面で個人的にはありがたかった。それにしても「孫兵衛」の御名を冠し北上川で行われるこの行事。まさに石巻川開き祭りのオリジナリティを体現する行事と言っていい。

 11時頃立町に戻り綱引き大会を見る。正式には「縄張(なわばり)神社奉納大綱引き大会」という。由来は孫兵衛翁が測量に使った綱を祀った「縄張神社」に奉納する綱引き大会であることによる。神事などのセレモニー後に各戦三本勝負で企業や学校から少年野球チームなど老若男女(「老」はいないかな)入り乱れて熱戦が繰り広げられる。石巻出身の「ほやドル」萌江(もえ)さんがMCとしてチーム紹介・実況をして会場を盛り上げていた。試合会場が二つある上に三本勝負であるのでたいへん忙しそうであった。

 こども食堂運営の女性チームも参戦。対戦相手の男性チームがどんな思いやり(?)を見せるのかとMC萌江さんが煽(あお)る中手加減しつつも容赦なく引き倒すのもなかなか迫力ある闘いなのであった。

 12時過ぎに宿に戻りお昼をとった後駅前にやってくるとよくわからない集団が山車を引いている。後で調べると重田(しげた)みゆきさんという方で「美有姬」(みゆき)さんという名前でも活動しておられお仕事は「インプレッショントレーナー」というらしい。自分の表情や活動が相手に与える印象を考えながら笑顔によって自分も相手も生き生きと生きていけるためのトレーニングを指導するお仕事とでもいえようか。写真には酷暑の中山車を引く姿が辛(つら)そうに映っているのは申し訳ないがこの方は震災後継続的に復興支援に努め現在は石巻市の観光大使も務めている。山車に何を載せているかは不明である。

 なぜ駅前に来たのかというとSDカードを購入するために蛇田の家電量販店ケーズデンキに行くためである。実はカメラを新しく購入したばかりで以前から使っていた記録メディアをそのまま使おうとしたら前日の慰霊祭で動画撮影を始めた瞬間「この規格のメディアは使えません」みたいな表示が出て或る程度の長さの動画撮影をするには新しい規格に対応したメディアを買い足す必要があることが発覚したのである。4日夜の時点で家電量販店を検索しケーズデンキの方がヤマダデンキより安そうなのでそちらに行くことにし電車+徒歩はキツいしタクシーは高いのでバスで行くことにしたのだ。石巻駅前から13時10分発ミヤコーバス河南線河南総合支所行に乗り13時20分向陽町入口で下車しそこから10分歩いたところにお店はあった。店員さんにSDカードの規格を確認しつつ購入。会員カード的なものは面倒だし各種カードを増やすと煩雑なので省略しようとするが簡単な手続きでその日の買物が10%オフになるという店側の策略にあっさり嵌(はま)り(購入金額は1万円以上)会員手続きを迅速に済ませた。バス停から10分程だが炎天下を歩いたのでケーズデンキ店内自販機でアイスを購入して涼をとり帰路は下車した向陽町入口停留所からの次の便までかなり時間があるので500mほど離れたイオンまで移動しそこのバス停から14時32分発ミヤコーバス石巻免許センター線石巻駅前行に乗り15時06分石巻駅前に到着。それにしてもカメラの記録メディアの規格変更には驚いたが実際新たにSDカードを購入して128GBや248GBといった容量の増大にも驚いた。これまでは16GBや32GBあたりをウロウロしていたので文字通り桁(ケタ)違いだった。また今回購入したカメラは4K動画撮影可能なのだが動画撮影をしながら静止画(ふつうの写真)を撮る機能(キャプチャー)が使えないことがこれも撮影中に発覚し慌てて4K動画撮影時は静止画をiphoneで撮るという以前より面倒な操作を強いられることにもなった。前のカメラを購入したのが10年近く前だったので規格・仕様が変わるのは無理からぬことだが今回は購入後1週間も経たず取説もあまり読む間もなくほぼぶっつけ本番で使用したたため思わぬ事態に遭遇し撮影に支障をきたすこともあったので準備不足を深く反省する次第なのであった。

 駅のみどりの窓口でその後の旅のチケット購入手続きを行っていると列車が着くたびに駅構内が大渋滞を起こしている。大花火大会の観覧客だ。帰りの切符を事前に購入するようとの駅のアナウンスに従って自動券売機に長蛇の列ができたため私も人波に巻き込まれ駅から出るのに少し時間がかかってしまった。それにしても人が多い。昨年の花火大会は花火の本数が多くなくその分第100回で盛大に行われるだだろうと思ったがそう思ったのは私だけでないようだ。今年は東京ディズニーリゾートのドローンショーなるものも行われると聞いているので余計に人が出るだろう。しかも今年は会場が開北橋近くであり観覧場所がどれぐらいの広さであるのか見当がつかずしかも駅からかなり距離があるので大勢の観覧客が遠くまで歩いて観覧場所に入れないなどということが起こったらパニックになるのではないか暴動になるのではないか。「大丈夫かなあ」とこの時点で少しウキウキしながらかなり懸念していたのである。

 ともあれケーズデンキまでの行き帰りでかなり歩いたので一旦宿に戻り一息ついてから花火大会に向かった(一息ついている間にブルーインパルスの展示飛行が終わってしまい今年は撮影したかったのに機を逸してしまい残念)。↓は17時40分頃の立町通り〜内海橋のようすである。パレード等が行われているわけではないがすでにかなりの人出である。

 内海橋あたりの川べりを見ていると堤防の芝生や橋の欄干あたりに腰かけている人たちも多く辺りがイベント会場や露店が多く出ていることもあるがどうもここから花火を見ようとしているのではないかと思えてしまいここからはたぶん見えないと思いますよ見えてもほんの少しだと思いますよと心の中でつぶやいてしまった。

 この日中瀬では川開き祭り100回記念リバーサイドスペシャルLIVE(ミュージシャン藤巻亮太さん出演)が行われることになっているため参加者以外は立入禁止だったが18時30分の開演まで時間があったので入口付近まで行ってみた。その時なぜかビリー・ジョエルの"Goodnight Saigon"が流れていたのである(前回記事の付記を参照のこと)。特に音合わせ等の準備の音も聞こえないし花火大会の会場にたどり着けるか不安だったので早々に開北橋方面に向かうことにした。

内海橋から見る夕日は意外にきれいだった。

 内海橋から開北橋へは住吉公園辺りから県道33号石巻河北線に入り三陸河北新報社や石巻線踏切やミヤコーバス営業所やすき家の交差点を通る。開北橋手前で右に折れた先の石巻広域消防横で開北小学校の裏手になる広場が花火観覧場である。石巻でこれだけの人が一方向に向かって通りを延々と進むのは川開きの花火の時ぐらいのものであろう。まるでなにかの行軍のようだ。といっても期待を胸に飲み物やお弁当や敷物を手にしての楽しい行軍である。

 観覧会場はロープで仕切りがされており正式な入口から入ることになっているが警備はそれほどきつくないので結構みなさんその辺からどんどん中へ入っていた。実際スペース的には十分な余裕があったので私が心配したような人が入り切れずにパニック・暴動という事態は杞憂(きゆう)に終わりそうである。さて今年は花火大会の前に東京ディズニーリゾート40周年スペシャルドローンショーなるものが19時10分より予定されていたが前日来あちこちで撮影用のドローンの姿は見かけていたので花火を積んだドローンが飛びながら何かするのかと思っていた。そして始まったのがこちらである。

 くわしくは動画を見ていただくとわかりやすいがかなりの数のドローンが発光しつつ飛行してキャラクターの姿を映し出ている。しかもそのキャラクターが音楽に合わせて細かい動作をしている。数十、数百のドローンが空中で移動しながら正確にコントロールされキャラクターを演じ変化していくさまは科学の力とりわけコンピュータの力の大きさ・その極度の精細さを感じさせた。予想とだいぶちがっていたのでこういうことだったのかという驚きがあった。およそ15分間のドローンショーはなかなかに見ごたえがあった。

 そうしていよいよ花火大会の始まりである。

 大きさと迫力と美しさ。花火大会が開北橋での開催となったと知った時は「遠い」とか「広すぎて間が抜ける」とかネガティブなことを思ったが実際に見ると非常に視界が広くとられて花火の大きさと迫力が十分に味わえる会場となっていた。空間が広くとられていることで打ち上げが渋滞することなく風の通りも良いため煙の滞留も少なくこれまで以上に花火の美しさを味わえる。これはよかった。尚私の写真・動画には一般の観覧客がだいぶ映り込んでいるが実はカメラマン用の撮影スペースが別に用意されておりそこを利用すればもっと問題なく撮影できていたはずだが下調べ不足のためにその場所の存在を知らずこれも準備不足を反省である。でも一般の方の姿が写っているのも記録映像として悪くはないと自分では思っている。それと今回の花火は尺玉と呼ばれるものが多かった。尺玉とはその名の通り1尺(約30cm)の玉の花火である(正確には打ち上げる筒の内径のサイズらしい)。花火の大きさにはいろいろがあるが好事家にとってはこの尺玉を打ち上げるかどうかが大きな花火大会であるかの分かれ目になるそうだ。因みにこれより大きいものになると1尺何寸から2尺玉のように大きくなっていく。また花火の大きさは会場の大きさ特に観客との距離によって法律上の規則があり会場の大きさによって打ち上げられる花火の大きさも決まってくるようだ。今回この尺玉の数が多かったのも開北橋開催の恩恵があるのかもしれない。同時に2発打ち上げられたり尺玉の後にまた尺玉の打ち上げが続いたりと見る方としてはどちらがより大きいかどちらがより高く上がるか花火のデザインはどうか次は何色かなど比較しながら見る楽しみも存分に味わえた。

 花火大会は19時40分頃に始まり21時24分に終了した。ドローンショーを含めるとおよそ2時間の光のページェント。これまでとは違いアナウンスや音楽や観覧客の歓声もよく聴こえたいへん盛り上がった花火大会であった。正直最後の30分程はお客さんもだいぶ飽きて帰路に就く人もそれなりにいたがそれはそれでいい。巨大な漆黒のスクリーンに繰り広げられる光の絵巻を十分に堪能した。カツカレーの後に天丼と鰻丼を食わされデザートにすき焼きを出されたような気分だが不満や不足はもちろんない。それどころか大満足である。物足りないとは言わせないという意図が主催者者側にあったのではなくこの川開き祭りを成功させよう第100回を盛り上げようという関係者のエネルギーがこの花火大会に横溢したのだ。そういう意味で印象深い花火大会になった。来年以降も開北橋開催でよいのではないかと思った。会場に向かう行軍も楽しく感じられたからである。

 何万人の人出があったかは分からないが帰り路は人も車も渋滞した。私が立町に着いたのは10時近く。心地よい疲れを感じつつ花火の華麗な色彩と腹に響くドン!の余韻を楽しみながらこの日は床に就いたのである。

 

 

20230805 石巻川開き祭り帰省02 ―孫兵衛競槽・縄張り神社奉納綱引き大会・花火大会―

 

20230805 石巻川開き祭り帰省03 花火大会

 

 

 

付記1

 綱引き大会ではMCの萌江さんをカメラに収めることができなかったのでHPを紹介しておきます。石巻出身の「ほやドル&直球怨念型シンガーソングライター」で石巻市観光大使等も務めているようです。→ ほやドル萌江オフィシャルウエブサイト

 

付記2

 重田みゆきさんのHPも紹介しておきます。いろいろな肩書があるので詳しくお知りになりたい方はwikipediaを参照してください。

 → 重田みゆき オフィシャルサイト   → 重田みゆき wiki

 

付記3 祭りの行事の予定と詳細です(PDF)。 → 第100回石巻川開き祭り パンフレット

 

付記4 石巻の観光大使について → 石巻市HP

 

付記5

 旧カメラは昨年の郡上八幡の旅の後の編集中にほぼ動作不能になったが修理に出せば復活するかもしれないのでまだご臨終ではない。ただ修理代がいくらになるか怖いのと見積もりに手間暇がかかるので手つかずになっている。名機なので修理してサブとしてキープしてもよいが4K動画が撮れないのでどうしようか思案中である。

 

付記6

最近聴いた曲

Halle - Angel (Official Video)

Doechii - What It Is (Solo Version)

Imagine Dragons - Crushed (Official Video)

 


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