小馬太郎兵衛@タコのイカ踊りぃっ!!

ブログの老後をユラユラ楽しむ悦楽ブログって言ったけどさ、もう一発くらい狙ってもいいのかな。やってもいいかな?

史上初の出来事だったそうで

2008-11-17 17:42:41 | 競馬の話をしようか
昨日、京都競馬場で行われた第33回エリザベス女王杯は、スタート直後に突然上下差54キロもあるハンデ戦に変更された挙げ句、3番人気のポルトフィーノが、1989年菊花賞のサクラホクトオーもびっくりの大外ブン回しで逃げ切って、場内大歓声だったそうで…orz

珍事カラ馬“1着”G1史上初/エ女王杯 - 日刊スポーツ

<エリザベス女王杯>◇16日=京都◇G1◇芝2200メートル◇3歳上牝◇出走18頭

 G1史上初めてカラ馬が「1着」でゴールする珍事が起こった。武豊騎手(39)騎乗の3番人気ポルトフィーノ(牝3、栗東・角居)がスタート直後につまずき落馬。両肩打撲を負った騎手を置き去り、優勝したリトルアマポーラを差した。名門家系のアイドルホースだけに、スタンドからは大きなため息が漏れた。

 真っ先にゴール板を駆け抜けたポルトフィーノの背中には、誰も乗っていなかった。ゲートを出てわずか2秒で武豊が落馬した。その瞬間、5番絡みの馬券40億2732万6200円分が紙くずとなった。

 雨上がりの京都競馬場。悲劇は5万4922人の目の前で起こった。スターターの旗が振られ、18頭はスムーズにスタンド前のゲートに収まった。開くとほぼ同時に騎手が落ちた馬がいた。内ラチ沿いを滑走していく。どこからともなく声が漏れた。「武豊だ…。武豊が落ちた!」。1完歩目でバランスを崩し、2完歩目でつまずいた。武は何とか落ちまいとして首にしがみつく。手綱をつかんだが右肩から転がり落ちた。

 カラ馬は気持ち良さげに17頭を抜き1コーナーで先頭に立った。逃げたコスモプラチナの石橋脩騎手が気にするのもお構いなく、スイスイと馬群を引き連れる。6馬身以上離す大逃げ。4コーナーでは外ラチに向かって突進した。普通は逸走してしまうケースだが、そこからが並の馬とは違った。G1一家の血が騒いだのか、通り過ぎた馬群めがけて走路に戻る。斜めに走りながら、残り300メートルで躍り出たリトルアマポーラに体を併せにいく。闘志むき出し。1馬身以上離してゴールに飛び込んだ。記録は競走中止。しかし、馬は勝ったつもりでいたに違いない。

 武には6年前の悪夢が再び襲った。菊花賞のノーリーズンで発馬直後に落馬した時は起き上がって再騎乗しようとしたが、この日は微動だにせず。勝負服には血がついていた。担架で運ばれた競馬場内の診療室には兄貴分の石橋守や同期の蛯名、後輩の池添らが心配して駆けつけた。落馬から約1時間半後に姿を現した武は「残念。楽しみにしていたのに。僕は全身打撲です」と表情を曇らせた(診断は両肩打撲)。「後ろ脚で自分の前脚を引っかいて転んだ。防ぎようがなかった。この日のために、スタッフもいろいろやってきただけに…。残念です」。年末に向けてスパートした直後のアクシデント。2月のフェブラリーS以来遠ざかっていたG1勝利を天皇賞(秋)のウオッカ、JBCクラシックのヴァーミリアンで連日手にした。ようやく大舞台の中心に返り咲いたのに、とんだ「主役」になってしまった。【和田美保】


そうか…。
G1初の珍事だったんですなあ…。
空馬の1着ゴールは、何度となく経験があるけれど、G1での舞台となると確かに記憶がない。
重賞だと1993年5月の京阪杯、ワイドバトルの幻の1着があったっけなあ…。
障害重賞だと2000年の京都ジャンプSのシロキタガリバーという記録があるらしい。
その後にG1を獲ることになる馬が、スタート直後の落馬で1着を取った記録としては、競馬の珍プレー集で何度も使われたことがあって有名なのが、1985年6月の札幌日経賞でのギャロップダイナ。
当時の映像はようつべで観られる。

You Tube - Gallop Daina forever

おお、札幌競馬場の「ダートだけ」のコースも懐かしいですな。
さすがに札幌競馬場が左回りだった頃は知りません。
実況の永嶋アナは、遠距離移動にたえかねて株式のアナウンサーになっちゃいましたねえ…。
ギャロップダイナはこの年の秋の天皇賞で「皇帝」シンボリルドルフを撃破、翌年の有馬記念ではダイナガリバーの2着、社台のワンツーフィニッシュという結果をもたらした。

空馬がいると、レースそのものが壊れる場合が往々にしてあり、このレースの場合も、逃げたコスモプラチナにしてみたらいい迷惑だったろう。逃げ馬の場合は他馬を気にする場合が多く、逃げ馬の横で並んで走られたり、前でメチャクチャなペースで駆けられたりすると自分のペースで走れなくなり、一見楽なペースで飛ばしているように見えても、あっさりバタバタになるパターンが往々にしてあるのだ。
ちなみに、こうした例は過去を紐解いてもあまり例がないが、空馬が他馬を落馬させたり、好き放題走って他馬の進路を妨害するケースがないとも言えず、そうした例があった場合はレースそのものが審議となり、結果「競走に重大な影響を及ぼした」として不成立になることがある。
最近のレースで不成立になったケースは、高知競馬で最初のスタンド前で先頭を走っていた馬が故障して転倒、そのまま動けなくなり、馬がコース上に横たわっていたため、最後の直線走路での走行に重大な影響を及ぼしたとして不成立になったケースがあるだけで、あとは10年くらい前に、浦和競馬と大井競馬で、それぞれ落馬した馬が他馬を落馬させて不成立になったケースがあるくらい。
あとは園田であったと思う、ゲートを引っ張るトラックが故障してゲートがコース上に残留したために不成立…ということがあったっけな。
これはおいらの記憶に頼っているだけなので、他にあったらごめんなさい。
ちなみに、不成立になったときの浦和や大井では、そこら中で人の目を顧みず、即席の地見屋さん(落ちている馬券を拾って、あわよくば的中馬券だったら拾って換金する人達のこと)や、ゴミ箱をそこらじゅうでひっくり返す光景が見られたとのこと。そりゃ不成立なら全額返還だから、そのレースの馬券なら誰だって拾いたくなりますわな。家族がいたら決して見せられぬ姿だろうが。

競馬に落馬と空馬は付き物とはいえ、制御するものがないから、たまたま見ちゃった人は「♪馬が気持ちよく走ってる~♪」なんて思われるかもしれないが、競馬をちょっとでも知っている人間にとっては、危なっかしくて危なっかしくて仕方がないのだ。なにせ馬だから、どこに向かって走っていくかもわからないし、危険な方に向かって体当たりしないとも限らないのだ。自分で帰る方角を知っていて、ラチを蹴っ飛ばして自分から地下馬道や装鞍所に帰ってくれればまだいい方で、中には自分からラチや置き障害に向かって体当たりして命を落とす場合だって往々にしてあるのだ。
最近では2年か3年位前の盛岡のダービーグランプリで、ゲートインしようとした馬が突然厩務員さんの手を振りほどき、騎手を振り落とした挙句、競馬場のコース外まで走っていって、発走が20分遅れた事もあったっけ。あれだって、無事だったから笑い話で済むようなものの…。
カラ馬がコース上を走っていると、よく係員がオレンジのロープを持って囲い込もうとしたり、手綱を握ろうと係員が向かってくる馬の正面に立つシーンが良く見られるけれど、あれだって馬も、人も危ない状態なわけで、見ているこちらははらはらドキドキ、無事捕まえられればほっと胸をなでおろす。

昨日のレースで分かったこと。

「悲劇のヒロインの座」は、カワカミプリンセスからポルトフィーノに明け渡されました。

2着でもずいぶんな扱いなのに、殊更悲劇のヒロインの座まで明け渡しちゃうとは…。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
一応 (小馬太郎兵衛)
2008-11-19 01:57:32
異常なしの報告なので大丈夫だとは思いますが、前脚と後ろ脚をぶつけたらしいので、その影響がなければと思うのですが…。
まあ、無事でなによりです。
返信する
あっと驚く (3636)
2008-11-18 12:33:02
ギャロップダイナ。

・・・・・ポルトフィーノ
故障とかしてないでしょうかね。
返信する

コメントを投稿