Yahoo!ニュース - netkeiba.com - 地方競馬の祭典、JBCに開催の危機
祭典が中止となれば、主催者はさも青い顔かと思いきや、実は主催者自体が「やらないってーんならやらなくて結構」という構えを見せているところが、この問題がどれほどねじれきっているかを物語っているような気がする。
単純に言えばこんな図式。
生産者「おやおや。現役外国馬を出走させるとはなんたることか。日本の馬をないがしろにすることであり、ぞっとしない。本来なら大井競馬クンを怒鳴りつけるところだが、『だったらあんたのところでJBCなんかやらねーぞ』ともそもそと苦言を呈しておく」
大井競馬場「あっそ。そうなりゃ賞金をこちとらが出す必要もなくて万々歳だ。どうぞご勝手に」
というところだろう。
事実、「一日にGⅠやってまたGⅠ」をうたい文句に、鳴り物入りで2001年から始まったJBCだが、その賞金の高さがネックになって、当初は「地方競馬各場持ち回り」が大前提で語られていたにもかかわらず、その前提はどこへやら、過去6年中、2001、2003、2004年は大井競馬場での開催となっているのは、ひとえに他の主催者が、あまりの高額な賞金に飛びつけないからだ。確かにGⅠレースだし全国発売だし、普段と比べれば実入りがいいのは確かだが、コストパフォーマンスがその賞金と売り上げに見合わず、現に2002年の盛岡(岩手県競馬)では、賞金分を確保するために、その年から他の一般レースの賞金を切り下げた。もとより岩手県競馬では、新盛岡競馬場の借金が経営を圧迫していて、それからも賞金は切り詰められている上、その借金の返済方法について議会にかけているため、来年度の競馬開催は未だ目途が立っていないし、下手をすれば来年度の開催自体が危ぶまれている状況。
そうなれば、どこも押しなべて苦境に立たされている地方競馬が、わざわざハイリスクローリターンなレースを、自ら主催しようとはとても思えない。それは過去3度開催してきた大井競馬とて例外ではなく、南関東もここ2、3年で、売り上げこそほぼ横ばいで推移しているものの、本場へ足を運ぶ客は目に見えて減っている。音を上げた場内の予想屋さんは、来月から予想料を200円に値上げすることになってしまった。
そういう意味においては、大井競馬からすればまさしく渡りに船の心境ではないか。あんまり乗り気でもないGⅠ競走を、むこうさんから「やらねーよ」って言ってくれているのだから、こんな話はないだろう。
JBCはファンにとっても興味を引くレースであるのは確かだが、他方、同時期開催の中央のレースを走る馬の方が、地方の統一GⅠを走る馬より高い評価を得ている…という現実があるのもまた事実でもあるし、JBCの位置づけが中途半端になりつつあるのもまた事実。
今年のJBCは、本当に中止になってしまうのだろうか。
社団法人ジャパンブリーダーズカップ協会(吉田勝己会長)は、大井競馬を主催する特別区競馬組合に対して、今年秋に大井競馬場で予定されている「第7回JBC競走」への支援を中止する旨の通知を行った。
これは生産地が反対している「現役外国馬の導入」を同競馬が認めたことに対する抗議の一貫であり、これにより生産地が負担している賞金の一部と、同協会が商標登録を行っている競走名「JBCクラシック」「JBCスプリント」及び「ロゴマーク」が使えなくなる。事実上、今秋の「JBC競走」の実施は困難になった。
祭典が中止となれば、主催者はさも青い顔かと思いきや、実は主催者自体が「やらないってーんならやらなくて結構」という構えを見せているところが、この問題がどれほどねじれきっているかを物語っているような気がする。
単純に言えばこんな図式。
生産者「おやおや。現役外国馬を出走させるとはなんたることか。日本の馬をないがしろにすることであり、ぞっとしない。本来なら大井競馬クンを怒鳴りつけるところだが、『だったらあんたのところでJBCなんかやらねーぞ』ともそもそと苦言を呈しておく」
大井競馬場「あっそ。そうなりゃ賞金をこちとらが出す必要もなくて万々歳だ。どうぞご勝手に」
というところだろう。
事実、「一日にGⅠやってまたGⅠ」をうたい文句に、鳴り物入りで2001年から始まったJBCだが、その賞金の高さがネックになって、当初は「地方競馬各場持ち回り」が大前提で語られていたにもかかわらず、その前提はどこへやら、過去6年中、2001、2003、2004年は大井競馬場での開催となっているのは、ひとえに他の主催者が、あまりの高額な賞金に飛びつけないからだ。確かにGⅠレースだし全国発売だし、普段と比べれば実入りがいいのは確かだが、コストパフォーマンスがその賞金と売り上げに見合わず、現に2002年の盛岡(岩手県競馬)では、賞金分を確保するために、その年から他の一般レースの賞金を切り下げた。もとより岩手県競馬では、新盛岡競馬場の借金が経営を圧迫していて、それからも賞金は切り詰められている上、その借金の返済方法について議会にかけているため、来年度の競馬開催は未だ目途が立っていないし、下手をすれば来年度の開催自体が危ぶまれている状況。
そうなれば、どこも押しなべて苦境に立たされている地方競馬が、わざわざハイリスクローリターンなレースを、自ら主催しようとはとても思えない。それは過去3度開催してきた大井競馬とて例外ではなく、南関東もここ2、3年で、売り上げこそほぼ横ばいで推移しているものの、本場へ足を運ぶ客は目に見えて減っている。音を上げた場内の予想屋さんは、来月から予想料を200円に値上げすることになってしまった。
そういう意味においては、大井競馬からすればまさしく渡りに船の心境ではないか。あんまり乗り気でもないGⅠ競走を、むこうさんから「やらねーよ」って言ってくれているのだから、こんな話はないだろう。
JBCはファンにとっても興味を引くレースであるのは確かだが、他方、同時期開催の中央のレースを走る馬の方が、地方の統一GⅠを走る馬より高い評価を得ている…という現実があるのもまた事実でもあるし、JBCの位置づけが中途半端になりつつあるのもまた事実。
今年のJBCは、本当に中止になってしまうのだろうか。
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