現在、インドでは、
都市近郊の農村でも1日12時間停電は当たり前です。
電気が全く来ない地域もあります。
インドは、6月から9月に、雨がたくさん降ります。
農村では、その雨期に降った水で米を作るなどしています。
1回作物をつくったらそれ以外何も作れない村もあります。
教育も十分にうけられないところがたくさんあります。
農業ができない地域では、
道路工事の仕事をしたり、仕事を求めたりして都市に流れ込みます。
都市では、ビルを建てたりする仕事のために、
その近くの「空いた土地」にその場しのぎの小屋をつくり、
それがそのままスラムになるのはめずらしくありません。
農村から都会にでてきても、
地価が高いためにたくさんの人がスラムjに流れ込み、
スラムがどんどん増えていくという悪循環にあります。
その悪循環を変えるには、農村のくらしを改善する必要があります。
私たちが、まず、電気が来ない農村にも太陽の恵みがえられるように、
手作りソーラパネルを活用しようと考えたのもそのためです。
さて今回は、私たちの活動内容についてご紹介します。←現地の英字新聞に、記事が載りました。
(1)年1回、インドから子ども(青年)と先生を数週間招くプロジェクト
「10年後のインドを意識してもらいたい」
と、日本の良いところも悪いところも見てもらい
東日本を中心に、いろんな所を訪問しています。
2010年は、国際関係の授業や学科・学部のある
埼玉県立上尾高校や岩槻高校、大東文化大学、埼玉大学を訪ねて、
子ども達の姿を伝え交流しました。
上尾高校では定時制の生徒や卒業生とも交流しました。
子どもの自発性を大事にする
松伏町の保幼一元の「子どもの森学園」を訪ね、
白岡町の山中集会所では差別の問題について話し合いました。
上尾市の環境センターを訪ねたり、
上尾高校を借りて手作りソーラパネルも2つ作ったりしました。
(その内の1つはインドに寄贈しました。)
長野県松代の「幻の大本営」地下壕も訪ね戦争の愚かさを学びました。
通訳の人には、沖縄の戦跡や壕(がま)へも案内しました。
また、プロジェクトを通して、
バザーや寄付など支援の輪が生まれています。
2011年も4月6日から先生、生徒、通訳など
4人のインド人を日本に招きます。
飛行機代と滞在費は、原則、会で負担しています。
(2)ケルガルの子ども達のバス遠足の費用負担
上のプロジェクトは、
150人いるスラムの子どもの1%しか夢をかなえることが出来ません。
そこで、子ども達のために年1回、
秋の社会見学のバス代と軽食代を、会で負担して実施しています。
2008年は、ゴミ一つ落ちていない美しい村・ダームナルを、
2009年は、ソーラパネルの寄贈と合わせて、
農業技術支援の学校・ビガンアシュラムを訪ねました。
2010年は、日程の関係で、翌年(2011年)の1月に行いました。
学校にいっていないクラスの子や、
Khelgharを育った子ども達が始めた
近くのスラムの子ども達も一緒に農園をたずねて、
自然を学び農業体験もしました!
(3)スラムの子ども達に贈る教材の作成
2007年から、毎年、日本を紹介する写真集
(2008年は、上に挙げたインドのダームナルを、
2009年は、会のメンバーが西アフリカのガーナに行った際の
旅行記を教材化した。)をつくり、
上尾高校では、
高校生の生活や日本の歴史や地理を
「A3版の新聞スタイル」で作って送っています。
埼玉大学のインドからの留学生の協力で、
日本語・英語・マラティ語訳がつけてあります。
2010年は、小型のソーラパネルとLEDランプ、
ソーラエネルギーで動く小型モーターなどを持参して、
実際にLEDのトーチも作りました。
(4)上尾ワールドフェアなど、可能なところでインドのお店を出店
2010年の主なものは、
◎さいたま市国際フェア(さいたま市,5月3・4日)
◎上尾ワールドフェア(上尾市,10月11日)
◎ふれあい広場(上尾市,10月17日)
◎インディア・メラ(神戸市,11月13・14日)
(インド北部で学校を建設している、
大阪のNPOとテントをシェアして出店しました!)
――などです。
売り場に出るスタッフは全てボランティアで、
売り上げは、すべて会に寄付しています。
このお店やインド料理店は、インドの子ども達の支援になると同時に
インドの文化を日本に楽しく伝える場になっています。
(5)スタデーツアー
プネ市のケルガルの近くに会が確保したフラットをベースにして、
「ケルガル」の子ども達を訪ね、希望する人には、
日本語の話せる現地の一般家庭へのホームステイや、
世界遺産・アジャンタ、エローラへのツアーなども行っています。
2010年7~8月と2010年12月から2011年1月、
会の世話人が現地に滞在するときに実施しました。
数名規模の少人数なので、希望者の意向にそって、日程と計画をたてています。
行ってみたいという人は、前回のブログに載せたアドレス宛にご連絡下さい!
また、スタデーツアーの帰りには、
インドのお店に必要なものを運ぶのを協力してもらっています。
(6)手作りソーラパネルの活用
これまで、インドには、パルシステム(生活協同組合)の協力も得て、
手作りソーラパネル(12V)を、
2009年に1台、
2010年2台の計3台を贈呈しています。
贈呈した先は、
プネ市内の「ケルガル」と農村の農業技術支援学校 です。
寄贈されたソーラパネルは、照明として役立ち、
スラムの子ども達や農村の青年達に、
目に見える形の教材として、日々活用されています。
私たちは、このソーラパネルから、車用のバッテリーに充電し、
さらにこれを小型電池に充電して移動しやすい小型のランプに供給する
センターとしての活用を進めています。
将来的には、現地で生産し、
インドの貧しいすべての家庭に1台設置することが夢ですが、
今はその前の段階で、
小型ランプに生かすことが、農村やスラムに有効と考えています。
また、ソーラパネルを農業用水のポンプに連動出来ないか、
技術的な検討もしています。
今回は、
私たち「ケルガル日本の会」の会則について、ご紹介します。
少し長いですが、ご興味のある方は、ご覧になってみてください。
1,会の趣旨
この会は、インドのプネ市から、2009年4月、
「Khelghar(ケルガル)」のShubhada , Sumitora先生の来日を契機に作られた、
インドのスラムの子ども達の来日と、
現地での活動を継続的に支援することを目的とした
自発的な意志をもった人達のゆるやかな集まりです。
2,会への入会・退会
会の趣旨に賛同し、
代表世話人に氏名と連絡方法(特にメールが良いです)を知らせてもらえれば、
その場で会のメンバーになります。退会したい時は、その旨を連絡して下さい。
3,メンバーの最低限の責任
1,会のメンバーになった人は、最低限、1年に1回は、
ケルガルやインドのスラムの子ども達へ何か自分で決めて支援します。
例えば、子ども達の作ったものの購入や販売
インド料理店やインド展の手伝い、
また、教材づくりなど現地が必要としているものを送ったり、
現地へ行ったりしての交流やカンパなどです。
2,会のメンバーになった人は、
会の趣旨を理解し、インドに関わることをする時は、
会員間で可能な限り情報を共有するようにし、
楽しく会の運営ができるように努めます。
4,メンバーへの情報提供及びホームステイ等の紹介
1,会のメンバーへは世話人から、
ケルガルからのニュースやインドとの交流のやりとり、
インドからの子ども達の来日予定、
日本からインドへメンバーが訪問する時の予定などをメールで知らされます。
(携帯の場合は、短い連絡になりますが、パソコンの場合は、
KhelgharのNewsやワード、エクセルなどの資料・情報も
必要に応じて知らされます。)
2,ホームステイ等を希望する人は紹介を受けられます。
5,会の運営
1,会の運営は、世話人の話し合いで、必要に応じて話し合って決めます。
積極的に企画に加わりたいと思う人は、世話人になってください。
インドに行って、Khelgharで交流したりホームステイの世話になったりした人、
あるいはこれから行ってみたいと思っている人は会の世話人になって
運営の中心を担ってください。
2,会の責任を明確にするために、代表世話人をきめます。
会員間で、インドに関わる活動の連絡をしたりをする時は、
代表世話人と連携を密にとるよう努めてください。
6,会則の変更
この会則は、「1,会の趣旨」をふまえて、よりよい運営になるよう、
実情に応じて、追加したり変更したりしてゆきます。
会の趣旨に合い、かつ、世話人の大半が賛同する方向で変えてゆきます。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
次回は、会の活動内容についてご紹介します!
2006年に、埼玉県立上尾高校をリタイアした先生が、
インドのプネ市
(インド西部のマハラシュトラ州の州都ムンバイから南東約250kmのところにあります)
で、出会ったスラムの子ども達の笑顔に魅せられて、
2007年から、毎年、日本の写真集を送りつづけて、プネを訪問しています。
上尾高校の国際関係の授業★を受講している生徒も、
「日本の食べ物」や「日本の高校生の生活」などをテーマに、
「A3版の新聞スタイル」の教材を毎年作って送っています。
(★この授業は、『日本の学校だって、こんなに面白い授業が』(毎日新聞社)にまとめられています。
関心のある方は、ご覧になってください。)
この教材は、勉強の面白さを知った子ども達に、刺激を与えています。
日本語の文章に、インド人の留学生が、
毎年、英語とマラティ語(現地のことば)の訳をつけるに協力してくれるので、
子ども達は、それぞれの力に応じて読むことが出来ます。
この写真集や新聞を見て、子ども達は、
「日本に行ってみたい」
という夢を抱きました。
「どうやったら、日本に行けるの?」 と子ども達は訊きました。
私たちは、「人間は、努力をすれば夢はかなうよ」と答えました。
それをただの言葉に終わらせず、その夢に本気に向き合おうと、
スラムで学ぶ子ども達と先生を1名ずつ日本に招くプロジェクトを始めました。
この活動は、先生方や卒業生・高校生達、市民に広がり、
賛同するインド人の協力もえて、「ケルガル」を継続して支援しようと、
2009年4月、「ケルガル日本の会」は作られました。
「100名以上いるスラムの子ども達に年1回」
では本当に微々たるものです。
でも、
「1%でもその実現に向けて努力する過程に価値を見出したい。」
という願いがここにはこめられています。
会員からの寄付によって成り立っている私たちの会では、
年1回数名を日本に呼ぶのが精一杯やってできる限界です。
日本に来てからの滞在費は、ホームステイで何とかやりくりできますが、
安い飛行機代だけでも、一人最低限8万円はかかります。
通訳も含めると、1回のプロジェクトで30万円~40万円はかかります。
(今年(2011年)から通訳の人に、半分の自己負担をお願いして来てもらっています。)
会を作って3年目を迎えますが、
2009年春には、Khelgharを共同運営する2名の先生を、
2010年は、先生とKhelgharで育った青年、通訳の3名を日本に招いて、
学校や環境センターなどを訪問し交流しました。
一般の日本人でもいかないような場所にも行って学びました。
今年(2011年)の春(4月)も先生と青年、通訳ら4人のインド人が来日します。
日本からもこれまでに、会の世話人が10人以上インドを訪ねたり、
工夫した教材を持参したりして、「ケルガル」やスラムで交流を重ねています。
「ケルガル」から歩いていける距離に、現地事務所も確保しました。
☆2010年7月から、代表世話人名でフラットを借りて、
ここをケルガル日本の会の「現地事務所」にしています。
住所は、
Flat No. 202, Amraphal Apartment, Bharat Kunj Vasahat,
Near Kalmad [Karnatak] Highschool[New]
Opposite Joshi Sweets Pune 411038. Maharashtra INDIAです。☆
また、ケルガルから日本に招くプロジェクト(2009年)の中で、
会として、「手作りソーラパネル」にも出会いました。
「せっかく日本に来るならインドに帰って役立つところを」
と模索していた中で、埼玉県小川町のソーラネットを知り、ここをたずねました。
そして、生活協同組合パルシステムのご理解を得て、
これまで、インドに3枚のソーラパネルをインドに寄贈しています。
現在、いろんな人達と「太陽の光と水と緑のプロジェクトチーム」をつくり、
それを広めるプロジェクトにも取り組んでいるところです。
さて、次は、ケルガル日本の会の会則についてご紹介したいと思います。
会の活動内容については、これからもっと紹介していきますので、お楽しみに!
はじめまして、
『ケルガル日本の会』
といいます。
私たちの会のミッション(=活動目標、使命)
1.インドのNGO『Khelghar(ケルガル)』と連携し、子ども達の笑顔を大事
にして、スラムの子ども達の自立と社会的視野を広げるプロジェクトに
取り組みます。
2.貧しい村やスラムの人が自力で生活を改善できるようなプロジェクトを
実行します。
それでは、私たち「ケルガル日本の会」について、
ご紹介します…。
↓
インドで活動しているNGOの『Khelghar』を支援している会です。
*ケルガルとは・・・インドの現地の言葉(マラティ語と言います。)で
「遊びの家」という意味です。
子どもたちが遊びながら楽しく勉強できる場を提供するべく、
がんばっているNGOです。
最近のインドは、ニュースなどで、その発展した姿が
よく伝えられていますね。
でも、大きい近代的なビルや、高いマンション
のような建物のすぐ近くにスラムがあるのは、
「不思議な光景」ではありません。
インドの都市を旅行した人なら街のいたるところで、
たくさん目にしています。
スラムとは、
家にトイレも水道もない家が密集している地域です。
人がやっと通れるような狭い通路に家が建っているところも
たくさんあります。
ここには、昼間でも、学校に行かないで、道路で遊んでいたり、
小さい子の世話をしたりしている子どもがたくさんいます。
学校に行っても
「分からないから、つまらない」
と言ってやめた子もいれば、初めから行かない子もいます。
インドでは、文字を読み書きでない人が30%にものぼると
言われています。
そんなスラムの子ども達のために、勉強の面白さを伝え、育てているのが
「ケルガル」です。
近くのスラム(ラクシミナガールスラムと言います。)の子どものために
自宅を開放したところから始まり、
今では150人の子どもが通っています。
(関心のある人は、英文ですが、次のホームページを見てください。)
http://palakneeti.org/khel-home.htm
私たち『ケルガル日本の会』は、
そんなスラムの子ども達が勉強を続けられるよう、応援するために作られました。
今では、会の趣旨に賛同した人たちが幅広く参加しています。
日本人だけでなくインド人の方など、国内外を問わず、です。
私たちのモットーは、『自分たちのできる範囲で』。
それぞれが、無理なく楽しく参加することを大事にしている会です。
私たちは、
このケルガルで育った子ども(青年)と先生を、毎春、日本に招いています。
今年(2011年)も「ケルガル」から日本へ先生と青年を招きます!
そして、私たちもインドへ行って、
この「ケルガル」やスラムを訪ね、勉強の面白さを知った子ども達の
笑顔に魅せられ、元気をもらっています!
次回は、この会が作られた経緯についてご紹介します♪
この会に関心を持たれた方は、ぜひ、チェックしてみて下さい。
【会への連絡・問い合わせ】は、khelgharjp-tj@mail.goo.ne.jpまで。
(こちらから返事が必要と判断したときは連絡します。
少しおくれることもありますが、ご了承ください。)
※写真は、『Khelghar』のホームページに掲載されているものです。