インドから帰国して最初にしたこと。
今回の滞在中にすすめた私たちの改良版LEDランプと
それに使うコントローラーなどの設計製作。
現地と連絡を取り合い、いまもすすめています。
改良版を作っている理由は、
「価格は安いままで、もっと明るいものが欲しい」
という村の人達からの要望に応えるため。
一般的に自動車や船舶では12vが使われているなか、
私たちは6vのスクーターに使われる6vの小さなバッテリーを使います。
私たちが6vで考える理由
それは、
「貧しい人たちでもソーラーパネルの恩恵を受けられるようにするため」
そのためには、コントローラーやLEDランプなど
すべてのシステムを6vに合わせて自分たちで作る必要があります。
これは簡単なことではないけれど、
何度も何度も試行錯誤を重ねた結果、
いまようやくインド国内ですべてを供給するめどがたってきました。
ソーラーパネルは、確かに再生可能エネルギーとして有効なものです。
しかしながら、依然として、”値段が高い”という問題があります。
お金に余裕のある人たちだけがその恩恵を受けるのではなく、
誰でもが手に入れられるエネルギーを届けるための工夫を重ねています。
そして帰国してから力を入れているもうひとつのこと
オーガニックや有機農法など、
”安心で安全な食べ物”についても同じことが言えます。
いま売られているオーガニックの製品は、
「有機」を強調して値段を高くして
ブランド化しているようにも感じられます。
経済的にゆとりのない人にとって
簡単には手の届かない価格で売られている状況であると言わざるをえません。
それは、日本でもインドでも同じことです。
私たちは、誰もが安心で安全な食べ物を手に入れられるような様々な方策を模索しています。
私たちが6月に見てきたヨーロッパの国々では、
その価格の差は、20~30%ほどで売られていました。
一般のスーパーでも、BIOと呼ばれ他の商品と一緒に並んでいて
消費者は、その価格を比べながら買える環境ができていました。
それらの国においても価格が高いのは事実ですが、
日本ほどではありません。
私たちは、誰でも…経済的にゆとりのない人たちでも、
安全で安心な食べ物をどうやったら容易に手に入れることができるようになるか
そのために活動しています。
具体的には、
1.インドから有機で作られた大豆やソルガム(たかきび)を
どうやったら日本で広めることができるかについての話し合い
インドで有機の作物を作りそれを日本で広めること
それは、同時に、農村で生活する人たちの新たな雇用の場になることを願っています。
2.春から私たちが長野で続けている畑づくり
農薬や除草剤、化学肥料を一切使わない農業を、
知識だけでなく、その大変さを実際に自分たちで体感しています。
「常に貧しい人たちの視点から考える」
これは、私たちNPOが大事にしている原則のひとつです。