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一線越えた壮大な挑戦=「通貨堕落」に懸念も-日銀緩和策

2013-04-08 17:57:47 | 政治
 黒田東彦総裁率いる日銀が「量的・質的緩和」に踏み切った。白川方明前総裁とは次元の異なる大胆な姿勢は株高をもたらし、市場は歓迎ムードだ。ただ、黒田日銀による壮大な挑戦は、「通貨堕落」を通じた深刻な副作用を招く恐れがある。
 中央銀行としての独立性を明確にした1998年4月の日銀法改正以降、白川氏まで日銀プロパーの総裁が3人続いた。この間にデフレ脱却を果たせなかった責任は重いが、金融緩和で手を抜いたわけではない。必死に緩和策を模索し続けたものの、「一線を越える」のをためらったことが裏目に出た。 その一線とは「通貨価値を意図的に下げる」ということだ。モノに対するお金の価値が相対的に高い状態をデフレと定義すれば、お金の価値を意図的に下げればいい。際限なくお金を出し(無限の量的緩和)、リスクのある資産を買えばいい(質的緩和)わけだ。
 しかし、「通貨の番人」を自負する日銀は、「お金の信用は都合よく落とすことなどできず、一気に失墜する」(幹部)と考えた。健全な価値観ながらも、積極緩和に慎重な姿勢は「デフレ克服の努力が甘い」との批判を生んだ。
 2%の物価上昇に向け、量的にも質的にも金融緩和を徹底的に追求するスタイルは、プロパーではない黒田総裁だからこそ可能だった。慎重さの吹っ切れた姿勢を市場は好感するが、挑戦の成否が問われるのはこれからだ。ほどよく通貨価値が落ちなければ「悪性のインフレになる」(日銀OB)ことは国民も認識しておくべきだろう。(時事通信編集委員・窪園博俊)。(2013/04/04-20:03)

急激な円安は心配なぜこのような状況になっているのか。100円になれば輸入品の原材料費が急騰して、物価が急騰スパーインフレになり、買いたくても買えなくなる時代がくるのでは。給料・賃金の上昇がおいついていかない。


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