Labyrinthe

& Le Charme

カルメル修道会女の対話

2010-02-14 21:05:41 | 音楽
先週見に行ってきたオペラの話。
プーランクという作曲家は私の好きな一人なのですが、このオペラは狙って行かないと上演していないので今回は狙ってみました。
なんと!恋愛要素全く無しのオペラ!というのは珍しい。
さすが20世紀に作曲されたオペラです。
見終わったときの感想は、
「久々に頭使う出し物を見たよ・・・」(笑)
一緒に行った人は演劇的だと言っていましたが、原作は小説、その後演劇になって、次にオペラの題材として作曲者に紹介されたようです。
オペラって見慣れてないと長くて眠くなるけど、よくよくストーリーを読むとただの恋愛与太話が一般的なんだよね。
ストーリーはフランス革命前夜の貴族の令嬢と修道会の話です。
革命が近づいてきて、貴族としてのアイデンティティが危機にさらされている状況で、気の弱い貴族の令嬢は修道女になる事を決意します。
当時、結婚もできずにふらふらしている貴族の令嬢は最後の手段として修道女として生きる事は一般的だったようです。
しかし、革命の粛正の手は彼女も免れる事は無く、カルメル修道会に入ったものの一般市民から特定の宗教の信仰の自由を否定され、貴族の令嬢以下カルメル修道会の修道女たちは禁止されつつも信仰を密かに続けていたら、革命市民に発見され、断頭台の露と消える、という話です。
ちなみに実話だとか。
信仰の自由って今では憲法で保証されているけど、当時はきっと不穏な思想の普及に一躍買うと思われていたので、危険だと見なされていたのでしょう。
宗教って一番日本人が理解しにくい分野ですよね。
今回このオペラを見て、色々考える事はあったんだけど、いまいち理解ができない感じが。
まあ、教訓としては一つの思想に凝り固まると柔軟性が欠ける判断をしがちなので、何事もほどほどにっていう普通の結論は出てきました。
ちなみにオペラはイタリア語版とフランス語版があるそうで、(イタリア語版は初演&オペラ作曲依頼人がイタリアのオペラハウスからだったから。)私が聞いたのはフランス語版でした。
音楽は現代風かと思いきや、結構クラシックな聞きやすい感じ。
一緒に行った人はクラシック通ではないのですが、とても聞きやすい音楽だったと言っていたので、これはプーランクの作曲の特徴なのでしょう。
(解説に親しみやすいメロディラインの作曲家と書いてあった。)
ちなみに私が好きなプーランクの曲はフルートソナタ、フルート協奏曲、木管6重奏曲です。
私はプーランクのフルートソナタを吹きたい!っていうあこがれから入ったのですが、フルート吹きなら全部外せない名曲!!
プーランクをご存じない方でクラシック音楽お好きなら、是非是非一度試してみて下さい。
フランスのおしゃれな軽妙さ、というものがラヴェル、ドビュッシーよりも出ていると私は思います。
のだめカンタービレでフランス音楽がちょっとメジャー路線にPRされてきたし!
って、音楽語りになると長くなっていけません。今月末はアーサー王を見に行くんだよなぁ・・・。


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