2009年6月26日(金) 上天気となった今日は、午前中、長野県小布施町にある北斎館などを見学して中野市に入り、そこから志賀高原を通過する国道292号線の山岳道路を通り草津方面に向かって行く。
この国道は志賀草津道路(志賀草津高原ルート)と呼ばれ、長野県志賀高原から群馬県草津温泉に抜ける全長41.1kmの高原道路で、標高2000mからの山陵や雲海などが見られるなど、ダイナミックな高原ドライブが楽しめるルートである。
この道路は当初有料であったが、1992年一般国道として無料解放されている。
中野市内のスーパーで買い物を済ました後、R292(志賀草津高原道路)に入り走行して行く。
愛車はやがて、曲がりくねった志賀高原の道路を快適に走行、どんどん高度を上げ行く。 車窓からは、先ほどまで観光していた小布施町など、信州の盆地や山稜のすばらしい景観が見えている。
愛車はさらに高度を上げて行く。初夏の高原らしい緑の景観が続き、その中でひと際、鮮やかな白樺の林が見え、高原の風情を一層楽しくさせてくれる。
しばらく、高原の風情を感じながら走行していると、森に囲まれた小さな池が見える。 何だろうと! 立ち寄ってみることにした。
小さな駐車場に愛車を止め、遊歩道を進んでいくと、一沼(いちぬま)と書かれた案内板があり、池の地図なども書かれいる。
案内板によると一沼の右奥には琵琶池があり、池の奥には旭山(標高1524m)が聳えたっている。
一沼までは60mの距離にあり、木道の遊歩道が造られている。
一沼は0.45haの小さな池で、標高1420mに位置している。
特に春先のツツジと秋の紅葉期には、周囲が紅葉するすばらしい景観で知られている。
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新緑に包まれた一沼には蓮の白い花が咲き、優雅な趣を表している。
一沼を見学した後、300m程先にある琵琶池に行ってみる。
遊歩道の脇には、白樺が生い茂り、赤いツツジが咲き、高原の情緒をかもし出している。
さらに進んで行くと「バンダイナムコの森」と書かれた緑の群生地がある。
群生地を通り進んでいくと、緑に囲まれた琵琶池に出てくる。
琵琶池は、標高1396m、周囲2300mと志賀高原では大沼池に次ぎ、第2の大きさの湖である。
琵琶池は20万年前の火山活動によって出来た窪地に、水が溜まって池となったといわれ、楽器のビワに似ていることから名づけられている。
池の側には琵琶池が一望できる東屋が有り、そこからは満面と湖水を湛え、周辺の緑の樹木や旭山と共に美しい景観を見せている。
琵琶池を見学した後、駐車場に戻り、志賀高原の魅力一杯の山岳道路を走行して行く。
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白樺の木や赤いツツジなどが見られる琵琶池
琵琶池を出発して、すぐの所に丸池があり、周辺にはスキー客や、避暑に訪れた人達の宿泊するホテルが建てられている。 私達は立寄らずに、高原の魅力一杯の道路をそのまま走行して行く。
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琵琶池をすぎた直後にある丸池のホテル街・四季を通じて賑わうが特に冬場には多くのスキヤーが訪れて賑わっている。
志賀高原は、長野県北部の下高井郡にある上信越高原国立公園の中心部を占める高原で、高原一体にスキー場が開設されている。
1998年に開催された長野冬季オリンピック競技の開催地であった。
丸池を過ぎ、高原道路を進んでいくと左側に山稜の美しい景観が見えている。
眺望の良い場所に来ると、愛車を止め、撮影して、また、走り出す。
このようなことを何回か繰り返しながら走行していると、噴煙が目に入ってくる。
平床大噴泉・ほたる温泉と書かれた標識がたてられている。
その側では、数十個の石が詰まれ、濛々と噴煙を上げている。
南の山裾にはほたる温泉の建物があり、奥には富士山のような形をした美しい山が見えている。
少し立寄った後、再び愛車を走行していく。山岳に造られた高原道路もどんどん高度を上げているようで、眼下に見える景観が遠く感じるようになってくる。
さらに走行して行くと眼前の頂上に鉄塔が建ち、麓から頂上に向かって真っ直ぐに伸びているスカイレーターが見えてくる。横手山である。
横手山は標高2305mで頂上まで体力のない人でも楽に登れるように造られている。
頂上からは360度大パノラマの眺望を楽しむ事が出来そうである。
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国道からの横手山(標高2305m)眺望は志賀高原随一といわれている。
私達は横手山の下にあるドライブンに愛車を止め、ドライブインから広がる大展望の景観を楽しむ。
霞んで少し見づらいが、浅間山や八ケ岳、北アルプスなど、信州の名峰がうっすらと見えている。
また、眼下の曲がりくねった道路には、数台のバスや乗用車が走行している。
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標高2100mと書かれた横手山ドライブインの看板と茶褐色の地肌を現した白根山が見えている。
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横手山サンセットポイント 美しい姿を見せている笠ケ岳(標高2076m)
横手山ドライブインからの山岳道路は、2000mを越え、眼下には険しい谷が底なしのように下り、その山陵部分には、幾重にも重なった尾根が見えている。
しばらく進むとトドマツやコメツガ・クマザサなどが原生する景観に変わってくる。
さらに走行して行くと日本国道最高地点の案内標識のある地点に到着する。
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日本国道最高地点・標高2172mと書かれた案内標識
国道最高地点からの景観もすばらしく、枯れはてた立ち木の合い間から見る荒涼とした白根山や、幾重にも遠く霞んだ山峰など、高原道路特有の景観が広がっている。
国道最高地点での記念撮影を終えた後、白根山に向かって愛車を走らせて行く。
車窓からは所々に残雪が見え、初夏の2000mを越える高原ドライブの情緒を、さらに高め楽しくさせてくれる。
ほどなくして愛車は、白根山レストハウス前の駐車場に到着する。
駐車場近辺には、多くの観光客が訪れ、レストハウス前では飲食やショッピングを楽しんだり、湯釜方面へ行き交う人たちが見えている。
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国道292から茶っ褐色の地肌を見せる白根山(標高2171m)
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万座温泉方面から合流する曲がりくねった山岳道路の景観
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R292号線沿いに見られた残雪と地肌をむき出しにした白根山
上信越高原国立公園 白根山(標高2160m)と書かれた案内板が見えている。
駐車場に愛車を止め、最初にレストハウス近くにある「白根山の高山植物と歴史館」を見学することにした。
白根山に関しては絵図入りで次のように書かれている。
「白根山は昭和に入ってからも何度か噴火している ”生きている火山” である。山頂には3つの火口があり、中央の湯釜はエメラルドグリーンの温水を湛え、その強い酸性度(PH1内外)でも知られている。 隣にある弓池もかつては火口の跡である。」
以下の航空写真もこの館に掲示してあったものを撮影する。
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本白根山(標高2171m)上空から、上に重なる逢の峰(2110m)、白根山(2160m)、横手山(2305m)方面を望む
手前の本白根山頂付近には、昔の火口のなごりを今にとどめている空釜、鏡池などがあり、緑に覆われた静かなたたづまいを見せ、白根山と対象的な姿を見せている。
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逢の峰上空から白根山を望む。中央に見えるのがレストハウスと駐車場
手前に見えるのが弓池とレストハウス・駐車場。白根山頂付近にはエメラルドグリーンの湖水を湛えた湯釜(中央)をはじめ、水釜(右側)、涸釜(左側)の三つの火口湖がある。
歴史館の見学を終えた後、湯釜を見学するために白根山への登山を開始した。
湯釜は白根山に登らないと見学できないために、ほとんどの方が登っている。 山頂までは約20分程度を要する。
前回訪れた登山道と今回の登山道のコースが違っている為に訪ねたところ、火山性の有毒ガスが発生している為とのことであった。
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白根山から見る曲がりくねった志賀草津高原道路(R292)
登山を開始して10分ほどで、眼下に先ほどの駐車場や弓池の全景が美しく見え、その後方には逢ケ峰(2110m)のどっしりとした姿を現している。
また、先ほどまで走っていた山岳地帯の険しい則面に造られた道路が見えている。
登山コースの脇には、すずらんのような可憐な白い花を咲かした高山植物が、私達を一層楽しくさしてくれる。
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明治35年の白根山の噴火によって出来た火口湖の弓池と駐車場
さらに、10分程登ると草木の全くない地肌を現した所に出てくる。
前方には神秘的なエメラルドグリーンの湯釜が、満面と湖水を湛えて見えている。
時間的に遅いためか訪れている人は少なく、数人の人たちが湯釜をバックに記念写真を撮っている。
決められた展望台の前には、火山活動の影響で柵があり、柵内に入ることは危険な為に禁止されている。
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数人のグループが訪れている湯釜展望台、湯釜や涸釜など白根山の景観や眼下の山峰が見渡される。
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大変神秘的な湯釜、直径300m、水深約30m、水温約18度Cの火口湖である。
湯釜のエメラルドグリーンの原因は、湖底から湧き出す硫黄泉によるもので、世界一酸性度の高いカルデラ湖水といわれている。これは火山ガスに含まれる塩化水素や二酸化硫黄が水に溶け込み、塩酸や硫酸となった為と考えられている。
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エメラルドグリーンの湖水を満面と湛えた湯釜、
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私達も湯釜をバックに記念のショット
私は10年に一度ぐらいの割合でこの湯釜を訪れる機会があり、この神秘的な景観を目にしている。
火山活動といった自然の力がこのような美しい景観を作り出し、私達を感動の世界へ導いてくれる。
円形に切り立った地肌の壁面と乳白色をした湯釜のコントラストは、人工的には出来ない驚きの連続で、いつまでたっても飽きることのない美しい光景である。
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弓池は周囲800m、美しい池と湿地帯で構成されている火口湖である。
しばらく湯釜や白根山からの景観をたの楽しんだ後、白根山を後にして、弓池と湿原に向かって行く。
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弓池は水を湛えた湖水部分と湿原に分かれているが、湿原には木道が、周囲には遊歩道が整備されている。
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弓池に数羽の水鳥が飛来するようで私が近づくとご覧のように水鳥が飛び立っていった。
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弓池は湖水を湛えた部分と湿原に分かれて存在している。湿原にはご覧のような数種類の植物が色とりどりに自生し美しい光景を見せている。
白根山湯釜と弓池の見学を追えた頃には、時間も6時を過ぎ、太陽も西に傾き始めている。
志賀草津高原道路や湯釜などの景観は、何度訪れても新鮮で印象的であり、高原ドライブ独特の情緒を味わさせてくれる。
時間があれば本白根山などにも足を運び、白根山の魅力にもっともっと触れたいと思っていたが、この時間からは観光できず、眼下に見えている草津温泉に下っていくことにした。
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手前に見えるのが志賀草津高原道路で、その向こうに見えるのが草津温泉街
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白根山と草津温泉の中腹にある火山性有毒ガスを出している殺生ケ原の中に道路は造られている。
草津温泉に向かう途中にある殺生ケ原は、火山性ガスが発生しているために草木の生えない殺風景な景観を現している。
車窓から何枚か撮影し、愛車を眼下に見えている草津温泉方面に走らせて行った。
今日は草津温泉で入浴して宿泊することにした。
私は2000mの高原や山岳を走るこの高原道路が大好きで、このルートほど胸をときめきさしてくれ、何度走っても飽きることがなく、また行きたくなる魅力あるコースである。
この国道は志賀草津道路(志賀草津高原ルート)と呼ばれ、長野県志賀高原から群馬県草津温泉に抜ける全長41.1kmの高原道路で、標高2000mからの山陵や雲海などが見られるなど、ダイナミックな高原ドライブが楽しめるルートである。
この道路は当初有料であったが、1992年一般国道として無料解放されている。
中野市内のスーパーで買い物を済ました後、R292(志賀草津高原道路)に入り走行して行く。
愛車はやがて、曲がりくねった志賀高原の道路を快適に走行、どんどん高度を上げ行く。 車窓からは、先ほどまで観光していた小布施町など、信州の盆地や山稜のすばらしい景観が見えている。
愛車はさらに高度を上げて行く。初夏の高原らしい緑の景観が続き、その中でひと際、鮮やかな白樺の林が見え、高原の風情を一層楽しくさせてくれる。
しばらく、高原の風情を感じながら走行していると、森に囲まれた小さな池が見える。 何だろうと! 立ち寄ってみることにした。
小さな駐車場に愛車を止め、遊歩道を進んでいくと、一沼(いちぬま)と書かれた案内板があり、池の地図なども書かれいる。
案内板によると一沼の右奥には琵琶池があり、池の奥には旭山(標高1524m)が聳えたっている。
一沼までは60mの距離にあり、木道の遊歩道が造られている。
一沼は0.45haの小さな池で、標高1420mに位置している。
特に春先のツツジと秋の紅葉期には、周囲が紅葉するすばらしい景観で知られている。
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新緑に包まれた一沼には蓮の白い花が咲き、優雅な趣を表している。
一沼を見学した後、300m程先にある琵琶池に行ってみる。
遊歩道の脇には、白樺が生い茂り、赤いツツジが咲き、高原の情緒をかもし出している。
さらに進んで行くと「バンダイナムコの森」と書かれた緑の群生地がある。
群生地を通り進んでいくと、緑に囲まれた琵琶池に出てくる。
琵琶池は、標高1396m、周囲2300mと志賀高原では大沼池に次ぎ、第2の大きさの湖である。
琵琶池は20万年前の火山活動によって出来た窪地に、水が溜まって池となったといわれ、楽器のビワに似ていることから名づけられている。
池の側には琵琶池が一望できる東屋が有り、そこからは満面と湖水を湛え、周辺の緑の樹木や旭山と共に美しい景観を見せている。
琵琶池を見学した後、駐車場に戻り、志賀高原の魅力一杯の山岳道路を走行して行く。
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白樺の木や赤いツツジなどが見られる琵琶池
琵琶池を出発して、すぐの所に丸池があり、周辺にはスキー客や、避暑に訪れた人達の宿泊するホテルが建てられている。 私達は立寄らずに、高原の魅力一杯の道路をそのまま走行して行く。
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琵琶池をすぎた直後にある丸池のホテル街・四季を通じて賑わうが特に冬場には多くのスキヤーが訪れて賑わっている。
志賀高原は、長野県北部の下高井郡にある上信越高原国立公園の中心部を占める高原で、高原一体にスキー場が開設されている。
1998年に開催された長野冬季オリンピック競技の開催地であった。
丸池を過ぎ、高原道路を進んでいくと左側に山稜の美しい景観が見えている。
眺望の良い場所に来ると、愛車を止め、撮影して、また、走り出す。
このようなことを何回か繰り返しながら走行していると、噴煙が目に入ってくる。
平床大噴泉・ほたる温泉と書かれた標識がたてられている。
その側では、数十個の石が詰まれ、濛々と噴煙を上げている。
南の山裾にはほたる温泉の建物があり、奥には富士山のような形をした美しい山が見えている。
少し立寄った後、再び愛車を走行していく。山岳に造られた高原道路もどんどん高度を上げているようで、眼下に見える景観が遠く感じるようになってくる。
さらに走行して行くと眼前の頂上に鉄塔が建ち、麓から頂上に向かって真っ直ぐに伸びているスカイレーターが見えてくる。横手山である。
横手山は標高2305mで頂上まで体力のない人でも楽に登れるように造られている。
頂上からは360度大パノラマの眺望を楽しむ事が出来そうである。
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国道からの横手山(標高2305m)眺望は志賀高原随一といわれている。
私達は横手山の下にあるドライブンに愛車を止め、ドライブインから広がる大展望の景観を楽しむ。
霞んで少し見づらいが、浅間山や八ケ岳、北アルプスなど、信州の名峰がうっすらと見えている。
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標高2100mと書かれた横手山ドライブインの看板と茶褐色の地肌を現した白根山が見えている。
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横手山サンセットポイント 美しい姿を見せている笠ケ岳(標高2076m)
横手山ドライブインからの山岳道路は、2000mを越え、眼下には険しい谷が底なしのように下り、その山陵部分には、幾重にも重なった尾根が見えている。
しばらく進むとトドマツやコメツガ・クマザサなどが原生する景観に変わってくる。
さらに走行して行くと日本国道最高地点の案内標識のある地点に到着する。
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日本国道最高地点・標高2172mと書かれた案内標識
国道最高地点からの景観もすばらしく、枯れはてた立ち木の合い間から見る荒涼とした白根山や、幾重にも遠く霞んだ山峰など、高原道路特有の景観が広がっている。
国道最高地点での記念撮影を終えた後、白根山に向かって愛車を走らせて行く。
車窓からは所々に残雪が見え、初夏の2000mを越える高原ドライブの情緒を、さらに高め楽しくさせてくれる。
ほどなくして愛車は、白根山レストハウス前の駐車場に到着する。
駐車場近辺には、多くの観光客が訪れ、レストハウス前では飲食やショッピングを楽しんだり、湯釜方面へ行き交う人たちが見えている。
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国道292から茶っ褐色の地肌を見せる白根山(標高2171m)
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万座温泉方面から合流する曲がりくねった山岳道路の景観
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R292号線沿いに見られた残雪と地肌をむき出しにした白根山
上信越高原国立公園 白根山(標高2160m)と書かれた案内板が見えている。
駐車場に愛車を止め、最初にレストハウス近くにある「白根山の高山植物と歴史館」を見学することにした。
白根山に関しては絵図入りで次のように書かれている。
「白根山は昭和に入ってからも何度か噴火している ”生きている火山” である。山頂には3つの火口があり、中央の湯釜はエメラルドグリーンの温水を湛え、その強い酸性度(PH1内外)でも知られている。 隣にある弓池もかつては火口の跡である。」
以下の航空写真もこの館に掲示してあったものを撮影する。
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本白根山(標高2171m)上空から、上に重なる逢の峰(2110m)、白根山(2160m)、横手山(2305m)方面を望む
手前の本白根山頂付近には、昔の火口のなごりを今にとどめている空釜、鏡池などがあり、緑に覆われた静かなたたづまいを見せ、白根山と対象的な姿を見せている。
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逢の峰上空から白根山を望む。中央に見えるのがレストハウスと駐車場
手前に見えるのが弓池とレストハウス・駐車場。白根山頂付近にはエメラルドグリーンの湖水を湛えた湯釜(中央)をはじめ、水釜(右側)、涸釜(左側)の三つの火口湖がある。
歴史館の見学を終えた後、湯釜を見学するために白根山への登山を開始した。
湯釜は白根山に登らないと見学できないために、ほとんどの方が登っている。 山頂までは約20分程度を要する。
前回訪れた登山道と今回の登山道のコースが違っている為に訪ねたところ、火山性の有毒ガスが発生している為とのことであった。
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白根山から見る曲がりくねった志賀草津高原道路(R292)
登山を開始して10分ほどで、眼下に先ほどの駐車場や弓池の全景が美しく見え、その後方には逢ケ峰(2110m)のどっしりとした姿を現している。
また、先ほどまで走っていた山岳地帯の険しい則面に造られた道路が見えている。
登山コースの脇には、すずらんのような可憐な白い花を咲かした高山植物が、私達を一層楽しくさしてくれる。
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明治35年の白根山の噴火によって出来た火口湖の弓池と駐車場
さらに、10分程登ると草木の全くない地肌を現した所に出てくる。
前方には神秘的なエメラルドグリーンの湯釜が、満面と湖水を湛えて見えている。
時間的に遅いためか訪れている人は少なく、数人の人たちが湯釜をバックに記念写真を撮っている。
決められた展望台の前には、火山活動の影響で柵があり、柵内に入ることは危険な為に禁止されている。
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数人のグループが訪れている湯釜展望台、湯釜や涸釜など白根山の景観や眼下の山峰が見渡される。
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大変神秘的な湯釜、直径300m、水深約30m、水温約18度Cの火口湖である。
湯釜のエメラルドグリーンの原因は、湖底から湧き出す硫黄泉によるもので、世界一酸性度の高いカルデラ湖水といわれている。これは火山ガスに含まれる塩化水素や二酸化硫黄が水に溶け込み、塩酸や硫酸となった為と考えられている。
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エメラルドグリーンの湖水を満面と湛えた湯釜、
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私達も湯釜をバックに記念のショット
私は10年に一度ぐらいの割合でこの湯釜を訪れる機会があり、この神秘的な景観を目にしている。
火山活動といった自然の力がこのような美しい景観を作り出し、私達を感動の世界へ導いてくれる。
円形に切り立った地肌の壁面と乳白色をした湯釜のコントラストは、人工的には出来ない驚きの連続で、いつまでたっても飽きることのない美しい光景である。
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弓池は周囲800m、美しい池と湿地帯で構成されている火口湖である。
しばらく湯釜や白根山からの景観をたの楽しんだ後、白根山を後にして、弓池と湿原に向かって行く。
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弓池は水を湛えた湖水部分と湿原に分かれているが、湿原には木道が、周囲には遊歩道が整備されている。
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弓池に数羽の水鳥が飛来するようで私が近づくとご覧のように水鳥が飛び立っていった。
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弓池は湖水を湛えた部分と湿原に分かれて存在している。湿原にはご覧のような数種類の植物が色とりどりに自生し美しい光景を見せている。
白根山湯釜と弓池の見学を追えた頃には、時間も6時を過ぎ、太陽も西に傾き始めている。
志賀草津高原道路や湯釜などの景観は、何度訪れても新鮮で印象的であり、高原ドライブ独特の情緒を味わさせてくれる。
時間があれば本白根山などにも足を運び、白根山の魅力にもっともっと触れたいと思っていたが、この時間からは観光できず、眼下に見えている草津温泉に下っていくことにした。
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手前に見えるのが志賀草津高原道路で、その向こうに見えるのが草津温泉街
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白根山と草津温泉の中腹にある火山性有毒ガスを出している殺生ケ原の中に道路は造られている。
草津温泉に向かう途中にある殺生ケ原は、火山性ガスが発生しているために草木の生えない殺風景な景観を現している。
車窓から何枚か撮影し、愛車を眼下に見えている草津温泉方面に走らせて行った。
今日は草津温泉で入浴して宿泊することにした。
私は2000mの高原や山岳を走るこの高原道路が大好きで、このルートほど胸をときめきさしてくれ、何度走っても飽きることがなく、また行きたくなる魅力あるコースである。