100年会館に向かうと多くの人がゾロゾロと入口に吸い込まれていくので、これはみんな期待をして参加してこられているのだなと思い、私も中ホールをめざすと、1階で坂本冬美のコンサートがあると聞いて人の多さに納得をしました。
若草公民館主催で、(財)伝統文化活性化国民協会 文化庁委嘱事業 伝統文化子ども教室の補助金を得て、館長の強い想いで、大蔵流狂言師 茂山忠三郎の四世 茂山良暢さんとその姉さんの茂山恭仁子さんを講師に招いて7月から募集を始め、約20回の練習日を設定して、小学校1年生から中学校2年生までを対象に取組を始められました。
今日を迎えるまでにはさまざまなエピソードがあったようです。館長も感極まってお話をいただきましたが、台詞を覚えられない子や、作法になじめない子どもたちが、途中からそのおもしろさが理解できたのか、異年齢の集団の中でかばい合いながら仲間意識が芽生えたのか、目的を達成しようという心が働いたのか、自分たちで18回も自主練習を行ってきたとか、公演を前にして、「おたふく風邪』や「盲腸』や「腸炎」になった子どももいたが、今日は見事に全員で素晴らしい演技を見せてくれました。
「しびり」
「附子」
「しびり」
「口真似』
「しびり」
「附子」
「恭仁子先生のしびり」
「口真似』
「フクロウ」
「先生の子舞」
この公演会がここまで来れたのは、
(1)子どもたちの努力
約50回の練習への出席を褒めてやりたい。はじめての台詞の言い回しや
抑揚が難しかったり、台詞の語尾まで息が続かなかないので声が出なくて
何度も何度もやり直しをした努力。
(2)衣装など子どもたちの手作り
麻のれんを購入してきてみんな自分の好きな絵を書いたり、扇子も自分で
絵を書いて参加した。
(3)保護者の努力
スタートから送り迎えを始め、写真やカメラの記録係など自主的に力を会
わせていただいた。
と館長は総括をされていました。
私も練習を見学させていただいた時も小学生の子どもが台詞をスラスラと暗記をして話しているのにはびっくりしましたし、後ろに飛ぶ演技が出来ないので泣きじゃくる光景を目にしましたが、子どもたち同士で励まし合う姿や親の心配する励ましにより最後までやり遂げたり、確かその日は練習が終わると9時を回っていたのではなかったかと思います。「この子はもう眠たいので失礼します』と早々に帰宅された方もありました。
今日鑑賞させていただいて、子どもたちの立派な姿を見て何としても継続できるようにしてあげたいと思いました。そして、1300年記念事業で、復元された大極殿正殿前で、「子ども伝統芸能フェスティバル』の開催が出来るように頑張りたいと決意しました。