100年会館で、奈良市自治連合会が主催して「地域自治組織づくりを目指して」と題して奈良市地域活動セミナーを開催した。当初大ホールに何名集めることができるか心配されたが、目標の800に近い参集があった。
私は、全体総括のため、10時から設営やリハーサルに走り、2時開会から司会を担当させていただいた。
開会式では、仲川奈良市長や奈良県地域振興部の山本次長より挨拶をいただき、
帝塚山大学名誉教授中川幾郎先生より「地域自治協議会システムがなぜ必要なのか」と題して講演をいただいた。その後中口検討会委員長より、地域自治協議会の推進に向けた連合会の今日までの取り組みについて説明があり、吉岡会長よりパワーポントを使って、「地域づくり~自分たちのまちは、自分たちの手で~と題してプレゼンを行った。
中川先生の講演では、
<一般会計決算額>
平成17年度 平成26年度
歳入 1118億円 1267億円 113%の伸び
歳出 1109億円 1259億円 113%の伸び
<市税収入決算額>
市税 515億円 512億円 99%
<扶助費決算額>・・・・社会保障制度の一環として、児童・高齢者・障害者・生活困窮者などに
支援に要する経費
扶助費 174億円 289億円 166%の伸び
<奈良市職員数>
市職員数 3,354人 2,858人 85%
これらのデーターを使って講演があった。
これらのデータから、10年前と比べて、市の活動規模は、13%の伸びでほとんど変わっていないが、市税収入は落ち込み、職員は減少しているが、扶助費だけが66%も増加している。
阪神淡路大震災や、東北地方大震災に見られるように行政は災害対策に十分対応できないことが分かったが、被災地域を分析すると地域コミュニティーがしっかりしているところの被害は小さかった。という例を引いていかに近隣の人のつながり、顔のわかる、話をしたことがある地域を作っていかなければいけない。と冒頭に話された。
しかし、地域では、自治会や各種団体の役員は高齢化してきており、担い手が減少し、活動も縮小傾向にある。それは自治会加入率を見ても年々減少傾向を示していることに現れている。として自治会を中心に各団体が、それぞれの強み・弱み、重複している行事、抜け落ちている活動などを互いに話し合い「知ること」が重要である。と指摘をされた。
また自治会は何のためにあるのか?を問い直していかなければいけないと指摘をされ、自治会は地域の心臓として機能していくために、楽しみづくりが必要であり、住民が「楽しい・面白い」と言われる工夫が必要であり、役員組織に、老・壮・青の世代代表制や、性別特に女性の参加を計ることが大切である。とアドバイスをされ、「面識社会」づくりが基礎になるとの指摘があった。
そして、地域社会・総合型まちづくり協議会による「まちづくり」順序や、地域自治の10原則などを話された。
講演では、行政の課題や地縁・地域組織の課題など具体例を挙げながら、お互いを補う形としての協議会づくりへの様々な示唆にとんだ話であった。
その後の吉岡会長のプレゼンなどを通して、「よく理解できた」とか」「なんとなくわかった」というお声をいただいて成功ではなかったかとおもう。
しかし、私は久しぶりの壇上での話だったので、司会進行で舌がからまったり、間が取れなかったり、「噛んで」しまった。
やはり慣れないことは、しないほうがいいと思った。