長野盆地に今日は待ちに待った雨。でも寒い。
小諸方面へ母とでかけた。
用事を済ませた帰り道。
長野盆地の藤はそろそろ盛りを過ぎる。そういえば上田のあの藤はもう散ってしまったかな?
上田市信濃国分寺史跡公園。
上田市立信濃国分寺資料館は臨時休館中。
万葉植物園。
資料館に寄るたびに咲いたら見事なんだろうなと思いつつも例年なら藤の季節に長野にはいない。
「カバンの藤」。
療養中とのことだけどなんて綺麗なんだろう。
流れ落ちるように雨に揺れる。
カバンの藤とは鞄の藤。
1880年(明治13年)に第十九国立銀行の役員が故郷の南佐久郡の農家からもらった藤の苗を鞄に入れて持ち帰ったから、カバンの藤。
第十九国立銀行は1878年(明治10年)に佐久の豪商・黒沢鷹次郎を中心に現在の上田市に設立された。
1897年(明治30年)3月、国立銀行営業満期前特別処分法により私立銀行として営業継続・改称。(株)第十九銀行となった。
その後、合併・買収を経て1931年(昭和6年)(株)八十二銀行となり今に至る。
カバンがまんま鞄だったのかとか、樹齢は約140年ほどになるのかとか、その役員って黒沢鷹次郎ご本人?とか、そうかそれで日本橋の八十二銀行東京営業部のウィンドーには佐久の特産品がディスプレイしてあったのかとか、色々となるほどになるほど。
コロナ禍の後の世の中はどう転がっていくのかはわからないけど、近代日本を見つめ続けてきたこの藤は冷たい雨にことさら美しい。