国立新美術館へ。
「田名網敬一 記憶の冒険」開催中。
会期は8月7日~11月11日。
田名網敬一(1936~2024)は東京生まれ。武蔵野美術大学在学中にデザイナーとしてデビュー。1975年には日本版月間PLAYBOYの初代アートディレクターを務めるなど、雑誌や広告を主な舞台に、日本のアンダーグラウンドなアートシーンを牽引してきた。
一方で、デザイナーとして培った方法論・技術を駆使し、絵画、コラージュ、立体作品、実験映像、インスタレーション、アニメーションなどを制作し、ジャンルを横断し精力的に創作活動を続け、日本の美術史に大きな爪痕を残した。
会場は撮影可ではあるが、あまりの膨大な作品群に圧倒されて、写真なんぞどうでもよくなる。
田名網敬一は、自身の最近のアニメーションやペインティング作品を「(自分)が死後に住む世界」と称していたという。
そして、今回の大規模回顧展となる大規模個展を楽しみに準備を重ねていたが、開幕二日後の8月9日に7月末に発症したくも膜下出血でその世界へと旅立ったという。
蓮が咲くゆらゆらとシックなのいいけど、にぎやかなあの世も悪くはないなと思ったのだった。