箱根湯本方面に行ったついでに箱根町の建造物見物をしながら塔ノ沢の千歳橋へ向かう途中に案内板があった。
箱根ジオパークか。
ジオパークという言葉を初めてみたのはつい最近。
母にドライブをせがまれて新潟の糸魚川へ行った時だった。糸魚川ジオパーク。
でもあの時は母と一緒で調べたり実際に行ったりすることができずによくわからなかった。
箱根もそうだったんだ。
スマホで検索。
寄れたら信濃邸の火砕流堆積物をみて帰るつもりだったけど、ジオパークってなにも地質ばかりではないようだ。
いくつものコースがある。
箱根ジオパーク箱根湯本散策コースというのがあって、信濃邸の火砕流堆積物はそのコースにあるようだ。
お寺も入るのか。
あ。函嶺洞門も千歳橋も横穴式源泉跡もそうなのか。
でもそのつもりで来たわけではないし、そもそも箱根ジオパークのことがとんちんかん。
来たついでだし箱根湯本散策コースの早雲寺と正眼寺に寄って火砕流堆積物へ行こう。
千歳橋から箱根湯本駅方面へ引き返す。
ショートカットで須雲川を弥栄橋で渡り早雲寺へ。
臨済宗大徳寺派金湯山早雲寺。
小田原北条氏の菩提寺として二代目の氏綱によって創建された寺。
豊臣秀吉によって北条五代時代が終わるとともに寺も灰燼に帰した。
今の早雲寺は江戸時代の再建。
北条五代の供養塔。
この境内はヒメハルゼミの生息地でもある。
神奈川県道732号線は旧東海道。早雲寺から信濃邸の火砕流堆積物へ向かう。
臨済宗大徳寺派大本山正眼寺。
中世からあった放光地蔵を祀る地蔵堂の別当寺だったようだ。
箱根越えの安全を見守るお地蔵さまがあったのかな。
旧東海道を行く。
このあたりは湯本茶屋。
信濃邸の火砕流堆積物。
平成2年、湯本茶屋の旧家信濃家の改修工事にあたり土台から火砕流堆積物と炭化木が発見された。
約1万8000年前に発生した二子山の噴火による火砕流によりこの付近にあった樹木が蒸し焼きになり炭化したもの。
後期箱根火山中央火口丘活動期の火砕流が須雲川を流下し流域の樹木が万年の月日を経てここにこうして出てきたということだ。
素直になるほどと思う。
旧東海道から須雲川へ下りる小道はいくつもある。
信濃邸の斜め前からも下りられる。
鯉のぼり泳ぐ天成園さん。
宿泊客でなくとも玉簾の滝は見学できるけど、また。
箱根湯本駅へと向かう。
湯本見番から三味線の音が聞こえてくる。
そういう箱根もいいけどジオな箱根もいいな。