伝説の大道芸人ギリヤーク尼ヶ崎。
昭和5年生まれ92歳の大道芸人であり舞踏家である。
満身創痍車椅子なれどいまだに精進する。
六角橋商店街のドッキリヤミ市場に来ると聞いた。
ギリヤーク氏の登場は20時ということで、頃合いを見計らってとっぷりと日が暮れた六角橋商店街へ。
ドッキリヤミ市場の日はにぎやかだ。
ギリヤーク氏の登場する会場へ。
ギリヤーク氏の前のフォークシンガーソングライター・あがた森魚氏の登場もまだなのにすでに大勢の人が待つ。
あがた森魚氏登場。
なんか久々にフォークソングを聞いた気がした。すごく良かった。
あがた森魚氏が氏のデビュー曲・赤色エレジーで締めくくり、ギリヤーク氏が車椅子で登場。
ギリヤーク氏は30歳の頃から津軽三味線を素材にした舞踏を創作し街頭で披露。以来、舞踏による大道芸の道を突っ走ってきた。
長年の酷使で心臓にはペースメーカー。パーキンソン病に脊柱管狭窄症。
それでもどんな姿になろうとも踊り続ける。
地べたに倒れ込んでも語り踊り続ける。
「じょんがら一代」「よされ節」「念仏じょんがら」
一遍上人だ。
一遍上人がそこにおられた。
空もそう思っていたのだろうか。終わったと同時に雨が降り出してきた。
あちこちで演奏が続く商店街の夜は更けていく。