遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

古活花を探る(1)

2024年06月26日 | 故玩館日記

これまで、花ぐるいであった祖父がのこした膨大な花道具を紹介してきました。

しかし、情けない事に、私も含め周りには正式に花生けをマスターした者はいません。ですから、古い花道具を前にしても、それを活用するすべがありません。

そんな折、祖父関係の物を整理していたら、活花の古い写真が出てきたので、それを手掛かりにして、これらの花道具がどのように使われていたのか考えてみます。

いずれも、大正ー昭和初期のものだと思われます。

活花大会の会場でしょうか。

何かの式典で生花を飾っているのでしょう(人物は祖父)。

これらとは別に、写真屋さんに頼んで、作品を撮っておいたのですね。

バランスの勝利?・・・・・直立しているのが不思議です。

木彫の達磨さん、以前に紹介した物とは違いますね。

と、ここで、次の写真に釘付けになりました。

豪快に活けられた松と梅・・をかろうじて支えている花器・・・・見覚えがあります。

『古銅唐人三脚丸水盤』です。

さらに、写真の花台も見つかりました。

これで、もう花(樹枝)を挿すだけですね(^.^)

でも、今時、写真のような枝ぶりの松や梅を探すのは困難。何よりも、あんなに大きくて重い枝をどうやってとめる?(^^;

 

 

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円空終焉の地(岐阜県関市)を訪ねました

2024年06月24日 | 故玩館日記

以前のブログで、円空の生誕地、岐阜県羽島市の中観音堂を紹介しました。

今回は、円空終焉の地を訪れました。円空生誕地から30kmほど北、岐阜県関市池尻、やはり、長良川の畔です。

この一帯は、広大な弥勒寺史跡公園となっています。

土曜日の午後というのに貸切り状態(^^;

写真の奥にあるのが弥勒寺。

円空は、江戸時代、廃寺となっていた弥勒寺を再興し、晩年をすごしました。

しかし、その寺は、大正九(1920)年の火事で焼失してしまいました。写真の寺は、その数百m東に再建されたものです。

焼失した弥勒寺跡へ向かいました(上の写真左(西)方)

竹林が枯れています。竹の花が咲いたのですね。

中央の黄線で囲まれた所が弥勒寺跡。

かなり大きなお寺であったようです。

寺には、数百体の円空仏があったそうですが、火事で灰になってしまいました。

竹林の中をさらに西に進むと、円空の墓への道があります。

しばらく山道を登ると、

円空の墓がありました。

弥勒寺跡の裏にあたります。

林の中にひっそりとたたずんでいます。

「ユ(梵字で弥勒菩薩)當寺中興圓空上人 元禄八乙亥天七月十五日 花押」

竹林をもう少し進むと、

関市円空館に出ます。

小さな施設ですが、関市にある300体あまりの円空仏の内、40体ほどを展示しています。その中には、円空の最高傑作とされる一木三体仏や善財童子像があります。

善財童子(パンフより)

円空館を後にして、山を降りていくと、

長良川の畔に出ます。

ここが、円空入定の場所です。

入定塚の横には大きな藤が生えています。

元禄八(1695)年、死期をさとった円空は、「この藤の花が咲く間は、この土の下で生きていると思え」と言い残して入定したそうです。

眼をやると、長良川が山にぶつかって、大きく蛇行し、瀬と淵が連続する変化にとんだ絶景が広がっています。

ここは、下流の岐阜市金華山麓とならんで、小瀬の鵜飼として有名な場所です。

小瀬の鵜飼は、暗闇の中、古式を多く残した方法で行われます。ここの鵜飼は千有余年の歴史をもっていて、円空の時代にも行われていたはずです。

円空の入定は、小瀬の鵜飼を真正面に眺めることができる場所でなされたのですね。

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豆腐がダメでもコンニャクがあるさ~タマネギの長期保存に挑戦~

2024年06月22日 | ものぐさ有機農業

タマネギを収穫しました。

ここ数年、タマネギの出来過ぎが続いています。要するに育ちすぎ、巨大なのです。水分が多く、柔らかくジューシ―で食べるには最高・・・・なのですが、大きな問題が・・・・吊るして保存している間に腐ってしまうのです。

大きなタマネギが腐臭を放ちながら、ボタッと下へ落ちるのを見ると、なんとも情けない気持ちになります

そこで、ネットにいれて吊るすことにしました。確かに、ボテッと落下はしません。しかし、悪くなる状態に変わりはありませんでした。

そこで今回は、まず、巨大にならないよう、育て方を工夫しました。鶏糞や牛糞など動物系の肥料、堆肥は無しにして、カニ殻+放線菌、米糠+カルスで処理をした後、植物系の有機肥料、ソイルファインを軽く施して畝を作りました。

結果は、巨大玉は無し、大~中のタマネギが揃いました。珍しい事に、450本いれた苗、欠損がなく、全部育ちました。

ここでまた問題が・・・・歩留まりが良すぎて、数が多すぎます(^^;

例年のごとく、必死で配り歩いて、やっと残り100個ほどに・・・・これを保存しながら消費せねばなりません。

しかし、夏が越せるか!?

巨大タマネギよりはスリムの玉が揃ったとはいえ、悪臭を放ちながらボテッと落下する悪夢が脳裏からはなれません(^^;

実は昨年、一計を案じました。腐りはタマネギの首の部分から始まります・・・・・ここの菌を殺せば良いのでは?

コロナ下ですっかり有名になった抗菌剤、次亜塩素酸水はどうか?

でも、タマネギに直接かけるには抵抗があります。何よりも、効果が1日ほどしかもたない。これを再々振りかけるのも手間です。

抗菌作用があって食品に含まれても大丈夫で、効果が持続する物はないか?・・・・・・・・・おおそうだ、豆腐をつくる時のニガリ成分、塩化マグネシウムならいけそう

勇んで塩化マグネシウム(粉)をタマネギに振りかけました。さらに、粉を水に溶かした濃厚溶液をタマネギの首に塗りました・・・・・結果は?・・・・・・

見事ハズレ

塩化マグネシウムは吸湿性が非常に強く、空気中の水分を吸って、タマネギがすぐにベタベタになりました。風にあたっても変化なし。しかも、それほどの抗菌性はありませんでした。タマネギはどんどん悪くなって、失敗に終わりました

そこで、今年です。

豆腐がだめならコンニャクがあるぞ

コンニャクを固めるのに使われる水酸化カルシウム(消石灰)。

これだけあれば、コンニャク屋さんが開業できそう(^.^)

この業務用消石灰は非常に粉が小さくて、うまく均等に振り撒けません。

そこで、

百均の出番です。

細かい目の茶漉しと小ボウルに消石灰を用意して、

吊り下げるばかりになったタマネギに、

振り振りすれば・・・・

お見事、均一に振れました。

首の部分に念入りに撒いて、

竹竿に吊るして出来上がり。

豆腐の塩化マグネシウムとちがって、サラサラに乾いています。これはいけそう。

一方こちらは、消石灰を振らないタマネギ。

これから、よーいドンで、保存競争をしてみます。

どうして同じ場所で比較しないか?って

ここは、洗濯物干し場でなのです。

消石灰が散って、苦情が来ても困りますから(^^;

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20年連作のジャガイモ大豊作

2024年06月20日 | ものぐさ有機農業

私のものぐさ農業は基本的に連作です。農業の教科書に反しますが、ものぐさを優先した結果です。

サツマイモを除いて、連作が奨励される野菜は無いでしょう。

「病気にかかりやすくなる」「収量が落ちる」など、連作障害を回避するには、作付け場所を変えていかねばなりません。

これは相当に面倒くさい、ものぐさ農業の原則に反します(^^;

そこで、いずれの野菜も連作を重ねてきました。そのトップランナーがジャガイモで、もはや20年の超ベテラン連作野菜です(^.^)

しかし、収穫は減らないものの、歳を重ねるごとにそうか病が酷くなり、もはや、中学生坊主の顔のようなジャガイモのオンパレードになってしまいました。自家用に食べる分には関係ないですが、人様に差し上げるのはチョッと(^^;

で、今年は、満を持して、ジャガイモの連作に臨んだわけであります(^.^)

まず2月初旬、多めに米ぬかを撒き、発酵促進剤カルスをいれて耕しておきました。米ぬかが発酵し、増えた乳酸菌によって、土壌を酸性にしようと考えたわけです。そうか病の原因、そうか病菌は、アルカリ土壌で活発になるからです。もちろん、石灰の類はNO.

2月下旬に、カニ殻(有用微生物の餌となる)を大量に入れ、さらに放線菌(特に有用)堆肥を撒いて耕し、有機肥料ソイルファインを入れて、2週間寝かしました。

3月初旬に、3畝にマルチを張り、3種のジャガイモ(北アカリ、メークイン、ダンシャク)の種芋を植えました。

結果はこれ。

こんなに採れて、どうしましょう(^^;

いずれもベッピンさん(^.^)

配り歩きの毎日が続きそうです。

ジャガオットセイ君もまんざらでなさそう(^.^)

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民家の屋根にシラサギ

2024年06月18日 | 故玩館日記

故玩館、中山道脇の畑から西方をのぞむと、

正面に四方屋根の家が見えます。

もう少し近寄ると、

何か、おかしい。

よく見ると、屋根のてっぺんに白い鳥がいます。

橋をゆっくり渡っていく電動カートのおじさんには、無関心の様子。

一心不乱に、左下方を見つめています。

この家(写真右端)は、川の際に建っています。

ジッと獲物を狙っているのですね。

ここからなら見通しがききます。

しかしこの距離から、水中の獲物が良く見えるものですね。鳥の視力に感心(^.^)

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