今日は朝から目まぐるしく変わる空模様。
数分単位で太陽と雲がせめぎ合い目まぐるしく天気雪が降りしきる。
長野県立美術館へ。
長野県立美術館がオープンしてから展覧会を見に行くのは初めてだ。
考えてみたら、私の週一の長野通いはたいていが水曜日がコアになっている。美術館の休館日が水曜日なのだ。レストランは美術館閉館後も営業しているから火曜日の夕飯を食べることはあるけど。。
「生誕100年 松澤宥」。
会期は2月2日~3月21日。
松澤宥は、長野県下諏訪町に生まれ、下諏訪を拠点に国内外にアバンギャルドを問い続けた日本のコンセプチュアル・アーティストの魁。
コンセプチュアル・アートとは、1960年代~1970年代にかけて世界を席巻した前衛芸術運動。
絵画や彫刻という形をとらなくても構想や考えだけでも芸術とみなす。概念芸術。マルセル・デュシャンのレディーメイド作品「泉」から始まるという。
無論どのコンセプチュアル・アーティストも、最初からコンセプチュアル・アートを目指したわけではない。
どのアーティストもそもそもは優れた画才と優れた造形感覚を持つ。松澤宥は建築や詩からスタートし絵を描きオブジェをつくってきたのだが、1964年に「オブジェを消せ」という啓示を受け、以降は言語やパフォーマンスによって作品を発表し続けた。
羯諦羯諦・・・
東山魁夷館と連絡通路でつながったんだ。
松澤宥の伝説のアトリエ「プサイの部屋」が再現されている。
ψ。
私には、松澤宥は、原初からヒトが持つ美への衝動を追い求めて追い求めてやがて狂気とも言える境地へと境地へとむかっていったようにも見えるし、存外とディープエコロジーに昇華していったようにも見える。
館内は、常設展の他に、長野県内アートプロジェクトアーカイブズvol.1。木曽ペインティングス「木曽馬に引かれて善光寺」。
松澤宥が一番爆発していた時代は新聞社がアンデパンダン展なんぞを主催していた時代だったんだな。世の中がすこぶる意欲的で元気な時代だったんだな。なんとなく隔世の感にひたりながら公園を歩いていたことも事実だった。
さて。
今夜は2月の満月。
なんせ朝から乱高下な空模様。
はたして月は見えるのかなと外に出てみたら、ちらりと雲の合間から顔をだしてくれたスノームーン。