おねえさんからおばさんへおばさんからおばあさんへと進んでくると、自分の存在がすっかりと風景に馴染んでしまうものなんだなと思う。
壁の花ならまだしも壁のシミ。
仮に誰か私を見ている人がいたとすれば、たぶん頭にアルマジロの亡霊でも乗っかっているのだろう。
髪なんてはえてればいいのだけど、段々と乾燥してくる季節になると、使い古した竹箒のような髪になんだかため息が出ていた。
あんまりみっともなくボサボサな時には大島椿さんのヘアウォーターをふりかけていたんだけど、思いついて、大島椿さんの大島椿、椿油を試してみた。
といっても、面倒くさいのは面倒だから、外出から帰宅してざっくりと手洗いをしたら椿油を手にとって髪に馴染ませるだけ。後は手をしっかりと洗って家事その他。
髪のことなんかすっかり忘れて色々と終わってシャワー。
普通に洗髪して普通にリンス。
なのに、髪がすっかりとしっとり落ち着いた。心なしか艶も出てきた。
ほお。
ロングセラー商品というのは伊達ではないんだな。
ま。
今日も快晴。
植木鉢にはキノコが生え、プリッキーヌは思ったほど真っ赤にはならず、雲は東へ東へと動いているようだ。
ふと、日本海側に美人が多いのは、冬は曇りがちで雪や雨がいっぱい降るからだと聞いたことがあったな、とか思い出していた。