きらくなたてものや

楽しむ、楽しい、いえづくり、まちづくり

紙で包まれた世界

2008年02月02日 | 鎌倉く邸
居間に接する
四畳半の畳の間。

居間とは、
引き込み可能な三本の襖で、
仕切られています。

また押入には、
引き違いの襖、

二面ある外との窓には、
引き違いの障子、

いわば「紙」で囲まれた
世界なのですが、
昨日の朝、
ここを訪れてビックリ。

朝陽をたっぷり浴びて、
そのあたたかさを紙が包み込み、
暖房を入れていたのではないか、
と思うくらい、
あたたかったのです。

昨年の夏、
高知に旅したとき、
紙を作る工程の
たいへんさと繊細さに
驚いたものですが、

昨日その機能にも、
驚かされた次第です。

そしてこの間に居ると、
やはり何か、日本人として、
心落ち着くものがあります。

改めて日本の、
機能を備えた美、
美を備えた機能、
日本のココロなるものを、
肌で感じました。


見晴台

2008年01月31日 | 鎌倉く邸
2階の東側に、
見晴台のバルコニー。

ここの敷地は、
北側と東側が
下がっているので、
眺望を楽しむことができます。

東側は、
黒褐色の焼杉板。
その板越しに見える
照葉樹林の山並みが美しく、
その山並み沿いに走る
モノレールの動きが楽しい。

北側は、
乳白色のガラススクリーン。
強く吹きつける冷たい北風から守るため、
またお隣さんとのお互いの安心感、
それらと軽快な印象を両立するためです。


そして南側は、
開いた手すりにすることによって、
光と風を受け入れます。
家並みの向こうには、
神社の立派な銀杏を
見ることができます。



ところで、
冬のこの時期、見晴台は、
朝から陽の光が燦燦と注ぎ、
とてもあたたかい。

夏も風がよく通るので、
気持ちよさそうです。

納涼ビール、月見など、
ここでたびたび、
眺めを楽しむ会の予感。


今日で完成

2008年01月30日 | 鎌倉く邸
鎌倉く邸は、
外構以外、
今日でほぼ完成。
(外構は住みながら
ボチボチ進めます。)

大工の藤間さんたちも、
ここに来るのは今日まで。

いつものごとく、
長い長い仕事だったので、
この仕事が終わる実感がありません。

この現場は、
家から徒歩3分の場所だったので、
ほぼ毎日顔を出していたのですが、

その日々が今日までとは、
とてもさみしく感じます。

というわけで今日は、
藤間さんたちと一日現場の後片付け。
そのあとはみんなで写真撮影大会でした。

おいおいその写真を
この場で紹介していきたいと思います。

見学会開催

2008年01月27日 | 鎌倉く邸
昨年3月から始めた鎌倉く邸は、
それから約10ヵ月が経ち、
ようやく完成を迎えようとしています。

来月早々には引越し予定なので、
それに先立ち、建て主のご好意で、
見学会を催すことになりました。

遠方の方も含め、
約40名の方にご参加いただき、
ありがとうございます。

「伝統が表現する現代の空間」をじかに感じ、
また家づくりの過程のお話を
楽しんでいただけたのではないかと思います。

残念ながら、
若干未完の箇所がありましたが、
それらについては、
後ほどこのブログ上で
紹介したいと思います。

それでは皆さん、
今日多くの方々に
お越しいただいたこと、
お声かけいただいたお言葉を糧に、
明日からいっそう、
精進したいと思います。

ありがとうございました。

スギの建具

2008年01月25日 | 鎌倉く邸
厨房家具に
スギで作った建具が入りました。

スギの建具を美しく見せるのは、
建具職人の腕の見せどころ、
難しいと思うのですが、
杢正 新井さんの作る
木建具はやはり、美しい。

よく見ると、
4本続く建具の鏡板が
同じ材で連なり、
そして木の元、末の方向が、
交互に重なっているので、
全体がバランスよく見えます。

また鏡板同士、
ぴったりとくっつけないで、
一分(3㎜)ほど
目透かしをとっているのですが、
これにより
軽快な表情となっています。