今回は、きたむら動物病院にとって、大師匠である存在の獣医皮膚科の権威、
「米倉督雄先生」について。
米倉先生を取材したコラム
私が、横須賀の「ながのペット病院」にて3年間勤務していたときに、私を育てて
頂いた師匠である長野秀一先生は、米倉先生が発起人である勉強会に、
20年以上も参加しておりました。
長野先生は、米倉先生に師事し、皮膚病の治療を学んだと言っておりました。
ながのペット病院に勤務するまでは、私は米倉督雄先生のお名前は存じて
いたのですが、その当時は「昔活躍していたらしい先生」というくらいの認識でした。
そして、私はその当時の最新の皮膚病の勉強をずっとしていました。
ところが、ながのペット病院に勤務した途端、カルチャーショックを受けるのです。
治療法など、専門的なことなので詳しくわかりやすい説明ができないのですが、
とにかく、それまで勉強してきたこととはまったく違う、しかし、ワンちゃんも飼い主さんも
表情が明るい、そういった診療をしていました。
もちろん、時間がたつにつれ、それまで勉強してきたことと、米倉先生の治療法の
いいところを組み合わせて仕事をするようになるのですが、その当時はとにかく
「ええっ!それでいいんですか!?」
と毎日感じていたことは今でも思い出せます。
その、長野先生のもとで勤務していた3年間で、すっかり私は変わりました。
しかしながら、自分の頭で考えていたことと、勤務していたときにしていた仕事と、
頭の中でうまくまとまらなかったので、退職した後に、米倉先生の病院で
研修させていただきたいとお願いしました。
・・・・・・人によっては、怖い先生とも、面白い先生とも、優しい先生とも言われる
米倉先生、研修初日はものすごく緊張しました。
入り口のドアをノックして出てきてくれた米倉先生。
「ああ、まあ入んなさいよ」
・・・・・・全く怖いオーラがない。
「で、土佐で開業するの?何坪?そしたらだいたいこのくらいはかかるなあ~」
「何十年か前に土佐には行ったことがあるよ~、めしがうまかったなあ~」
物凄く、頭の中がカシャカシャと言ってそうな、とても80代とは思えない
先生のお話。そして、当時私が感じていた皮膚治療の疑問をぶつけてみたら
「そうだよ~これこれはこうするといいんだよ~」
と、スッと教えてくれました。
さらに、米倉先生のほうから
「あのさ、こういう皮膚病はうちでもなかなか困っちゃうんだよね~、北村君ならどうする?」
・・・・・・・・・・ぼぼぼぼぼぼ僕に聞いてきます!!!?!
(あくまで私の勝手な)印象としては、私と米倉先生は波長が合っていたのかもしれません。
とにかく、米倉先生のもとで研修させていただいた間に、
「そうか!そうだよなあ!」
とか
「ああ、ここが僕が間違ってたんだ!」
とか、とにかくたくさん感じました。
そして、一番大切なところを学んだのですがそれは・・・・・
米倉先生は、60年皮膚科診療をしていても、その年齢になっても、
著書がたくさんあっても、全く満足していないということです。
より良いものがありそうなら、すぐ改良する。試す。やってみる。
それまでの治療法も、さらにいいものができないか常に探求している。
若造の私の話でも、ちゃんと聞いてくれる、柔軟な頭の持ち主である。
もちろん、米倉先生の病院でも、治療に苦渋しているワンちゃんも
おりましたが、「何とかできる手はないか」と考えておられましたし、
研修している期間だけでも、また新しい治療法を考案してたりしました。
とにかく、お話しているだけで明るくなるようなオーラがありました。
私が、開院して、単なる「皮膚病が得意な病院です」だけでなく、「皮膚病外来」
を自分の仕事としてやっていこうと決定付けたのが、米倉先生との出会いでした。
銘打つからには、それだけ何とかしないといけない使命感が生まれます。
2年ちょっとの病院ですが、皮膚科外来で集計したところ、全部が全部うまくいっている
わけではなく、治療がうまくいっているワンちゃんネコさんは8割強で、なかなか治療が
うまくいかない子や、途中悪化したりしたケース、治療途中で来院されなくなったケースも
ありますが、たとえ重症でもあきらめず根気よく継続して、ワンちゃんも飼い主さんも
とてもご機嫌になられたりすると、「やっててよかった」と思います。
信頼してお任せしていただいている飼い主さんには、
「なんとか良い方向へいくように頭をひねって考える」
ことが大事であるということを、米倉先生から学んだようにも思います。
今でも、米倉先生にはたまに質問します。
米倉先生が答えてくれるときは、「ヒント」をくれます。
米倉先生が、自分で調べたり考えてきたりしてきたように、私も自分で調べたり
考えたり、頭をひねることが、自分の仕事なのだと思います。
皮膚科動物病院
高知 きたむら動物病院
高知県高知市北川添24-27
088-880-5123
診察時間 9:00-12:00 15:00-19:00
手術・往診 12:30-14:30
休診日 水曜日・祝日 および 日曜日の午後
金曜午後は手術日です。
一般診療・皮膚病外来・往診・ペットホテル
「米倉督雄先生」について。
米倉先生を取材したコラム
私が、横須賀の「ながのペット病院」にて3年間勤務していたときに、私を育てて
頂いた師匠である長野秀一先生は、米倉先生が発起人である勉強会に、
20年以上も参加しておりました。
長野先生は、米倉先生に師事し、皮膚病の治療を学んだと言っておりました。
ながのペット病院に勤務するまでは、私は米倉督雄先生のお名前は存じて
いたのですが、その当時は「昔活躍していたらしい先生」というくらいの認識でした。
そして、私はその当時の最新の皮膚病の勉強をずっとしていました。
ところが、ながのペット病院に勤務した途端、カルチャーショックを受けるのです。
治療法など、専門的なことなので詳しくわかりやすい説明ができないのですが、
とにかく、それまで勉強してきたこととはまったく違う、しかし、ワンちゃんも飼い主さんも
表情が明るい、そういった診療をしていました。
もちろん、時間がたつにつれ、それまで勉強してきたことと、米倉先生の治療法の
いいところを組み合わせて仕事をするようになるのですが、その当時はとにかく
「ええっ!それでいいんですか!?」
と毎日感じていたことは今でも思い出せます。
その、長野先生のもとで勤務していた3年間で、すっかり私は変わりました。
しかしながら、自分の頭で考えていたことと、勤務していたときにしていた仕事と、
頭の中でうまくまとまらなかったので、退職した後に、米倉先生の病院で
研修させていただきたいとお願いしました。
・・・・・・人によっては、怖い先生とも、面白い先生とも、優しい先生とも言われる
米倉先生、研修初日はものすごく緊張しました。
入り口のドアをノックして出てきてくれた米倉先生。
「ああ、まあ入んなさいよ」
・・・・・・全く怖いオーラがない。
「で、土佐で開業するの?何坪?そしたらだいたいこのくらいはかかるなあ~」
「何十年か前に土佐には行ったことがあるよ~、めしがうまかったなあ~」
物凄く、頭の中がカシャカシャと言ってそうな、とても80代とは思えない
先生のお話。そして、当時私が感じていた皮膚治療の疑問をぶつけてみたら
「そうだよ~これこれはこうするといいんだよ~」
と、スッと教えてくれました。
さらに、米倉先生のほうから
「あのさ、こういう皮膚病はうちでもなかなか困っちゃうんだよね~、北村君ならどうする?」
・・・・・・・・・・ぼぼぼぼぼぼ僕に聞いてきます!!!?!
(あくまで私の勝手な)印象としては、私と米倉先生は波長が合っていたのかもしれません。
とにかく、米倉先生のもとで研修させていただいた間に、
「そうか!そうだよなあ!」
とか
「ああ、ここが僕が間違ってたんだ!」
とか、とにかくたくさん感じました。
そして、一番大切なところを学んだのですがそれは・・・・・
米倉先生は、60年皮膚科診療をしていても、その年齢になっても、
著書がたくさんあっても、全く満足していないということです。
より良いものがありそうなら、すぐ改良する。試す。やってみる。
それまでの治療法も、さらにいいものができないか常に探求している。
若造の私の話でも、ちゃんと聞いてくれる、柔軟な頭の持ち主である。
もちろん、米倉先生の病院でも、治療に苦渋しているワンちゃんも
おりましたが、「何とかできる手はないか」と考えておられましたし、
研修している期間だけでも、また新しい治療法を考案してたりしました。
とにかく、お話しているだけで明るくなるようなオーラがありました。
私が、開院して、単なる「皮膚病が得意な病院です」だけでなく、「皮膚病外来」
を自分の仕事としてやっていこうと決定付けたのが、米倉先生との出会いでした。
銘打つからには、それだけ何とかしないといけない使命感が生まれます。
2年ちょっとの病院ですが、皮膚科外来で集計したところ、全部が全部うまくいっている
わけではなく、治療がうまくいっているワンちゃんネコさんは8割強で、なかなか治療が
うまくいかない子や、途中悪化したりしたケース、治療途中で来院されなくなったケースも
ありますが、たとえ重症でもあきらめず根気よく継続して、ワンちゃんも飼い主さんも
とてもご機嫌になられたりすると、「やっててよかった」と思います。
信頼してお任せしていただいている飼い主さんには、
「なんとか良い方向へいくように頭をひねって考える」
ことが大事であるということを、米倉先生から学んだようにも思います。
今でも、米倉先生にはたまに質問します。
米倉先生が答えてくれるときは、「ヒント」をくれます。
米倉先生が、自分で調べたり考えてきたりしてきたように、私も自分で調べたり
考えたり、頭をひねることが、自分の仕事なのだと思います。
皮膚科動物病院
高知 きたむら動物病院
高知県高知市北川添24-27
088-880-5123
診察時間 9:00-12:00 15:00-19:00
手術・往診 12:30-14:30
休診日 水曜日・祝日 および 日曜日の午後
金曜午後は手術日です。
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